2024年(令和6年) 9月15日(日)付紙面より
ツイート
今春、県消防学校(三川町横山、佐藤誠校長)に入校した第69期初任科生の訓練査閲が12日、同校で行われた。卒業式を目前にした初任科生たちが県内各地の消防関係者や家族の前で、ポンプ車操法や各種救助など6カ月にわたる訓練の成果を堂々と披露した。
今年4月に入校した第69期生は、県内11消防本部に所属する18歳から28歳までの51人(男性48人、女性3人)。「強靭(きょうじん)につなぎとめる」の意味を持つ「もやい~51人52脚」をスローガンに、6カ月にわたって厳しい訓練に向き合ってきた。
この日、県内各地の所属先の消防長や消防団長、家族、来賓などが見守る中、安達将吾県消防救急課長の観閲、姿勢や服装などの通常点検、一糸乱れぬ行進訓練などが行われた。
続いて消防活動訓練が行われ、5隊に分かれてポンプ車や小型ポンプの操法が繰り広げられた。火災において基本となる小型ポンプなど資機材を迅速かつ正確に取り扱う訓練で、初任科生たちはきびきびした動きを披露。放水が的に当たると周囲から大きな拍手が起こっていた。
また、主・副の訓練塔ではロープを渡る渡過訓練や高所からロープを垂らし地上まで降りる降下訓練、建物上部に昇る登はん訓練などの各救助訓練が繰り広げられた。
その後、「8階建て鉄筋コンクリート造りの建物1、2階で火災が発生。2人が取り残されている」との想定での火災総合訓練や、卒業の祝賀と関係者への感謝を込めた一斉放水などが行われた。
訓練を見守った佐藤校長は「初任科生は一丸となって、6カ月にわたり消防人としての知識と技術、地域貢献の意気込みを育んできた。各所属先に戻ってからも一層頑張って力を発揮してほしい」と話していた。
初任科生は13日、卒業式に臨んだ。