2012年(平成24年) 5月2日(水)付紙面より
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NPO法人「遊佐鳥海観光協会」(庄司茂正理事長)が主催した日帰りツアー「春爛漫(らんまん)!桜並木&春限定!花見弁当」が30日、遊佐町直世の中山河川公園などで行われ、酒田、遊佐両市町から参加したツアー客が遊佐の魅力を再認識した。
同観光協会はこれまでも、鳥海登山を中心に広く一般を対象にしたツアーを企画し実施してきた。しかし、単発で終わることがほとんどで、なかなか定着していないのが現状という。交流人口を増やすとともに、町民との触れ合いを深めてもらい、より多くの人から遊佐の魅力を知ってもらおうと本年度、町内の自然や祭り、食などを満喫できる日帰りツアーを随時、企画していくことにした。
初回のツアーとなった今回は、町内随一の桜の名所となっている中山河川公園の散策をメーンに、鳥海山大物忌神社蕨岡口之宮、山本坊庭園、旧青山本邸を巡るツアー。両市町から男女計15人が参加した。
このうち河川公園では、中山集落の阿曽一良区長(73)の案内で、一行は洗沢川沿いを散策。山よりの風にあおられた無数の花びらが吹雪のように舞う中、阿曽区長が「公園の桜は1959年、天皇、皇后両陛下のご成婚を祝って当時の青年団が植栽した」「現在は60本ほどが堤防に並んでいる」「明治期にも樹木があったらしいが、護岸整備のために伐採された」などと解説。参加者は「こんな花吹雪は初めて見た」「すごくきれい」と話しながら、ゆっくりと歩を進めていた。
昼食時には町内の飲食店が提供している花見弁当に舌鼓を打ち、一行は春の遊佐を満喫していた。