2012年(平成24年) 9月20日(木)付紙面より
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県立遊佐高校(五十嵐栄一校長)の2年生を対象にしたフィールドワークが18日、遊佐町の鳥海山と月光川で行われ、生徒たちが同町の自然環境について考察した。
同校では毎年、「遊佐の自然と文化」を主テーマに掲げ、町民の協力を得ながら総合学習の時間を活用し、全校を挙げて地元・遊佐に関する調査・研究を展開している。2年生は今回、鳥海山の湧水、町内を流れる月光川に生息する淡水魚をそれぞれ調査するためフィールドワークを実施した。
この日は、外部講師として鳥海山の湧水を調査している大江進さん(遊佐町)、淡水魚の生態に詳しい鈴木康之さん(同)を招き、2年生66人が山班(34人)、川班(32人)に分かれて行われた。
このうち川班の生徒たちは歩いて同校近くの月光川流域へ。川底まで差し込んだ網に向かって数人で魚類を追い込んでいく「サデ漁」を体験した。鈴木さんによると、月光川にはアユやウグイ、ヨシノボリ、ウキゴリ、オイカワなどが生息しているという。「8月上旬からの日照り続きで、渇水が顕著。水量がなく、いつもはいるはずのものがいない」(鈴木さん)という中、生徒たちはアユなどを捕獲していた。
昼食を挟み午後からは、捕獲した淡水魚を活用して鈴木さんによる講義が行われた。鈴木さんは「淡水魚に限らず町内に生息する生物を通し、遊佐を成り立たせている自然環境について学んでもらいたい」と話していた。
同校によると、フィールドワークの成果は今年12月に行われる「地域公開研究発表会」で披露する予定。