2019年(令和1年) 9月6日(金)付紙面より
ツイート
「外国人観光客へのおもてなし」をテーマに県立酒田光陵高校ビジネス流通科3年生40人が今年5月から、酒田市のプレステージ・インターナショナル山形BPOガーデンの協力で取り組んできた職場体験と授業を組み合わせた教育プログラム「デュアルシステム」の成果発表会が4日、同市の同校で行われ、生徒たちは同6月の外航クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の酒田寄港時に自ら繰り広げたビジネスプロジェクトについて報告した。
同社は、社会人としての基本ビジネススキルとコミュニケーション能力を身に付けてもらうとともに、地元企業で働く楽しさ・やりがいを知ってもらい、若者の県外流出に歯止めをかけようと、昨年度から光陵高とパートナー協定を結んで同プログラムを繰り広げている。
本年度は大型連休明けの5月8日に開講。生徒たちは夏季休業期間を除きこれまで週1回、同社を訪問して午前中はビジネスマナー研修を含め就業体験を行い、午後からはクルーズ船で寄港した外国人観光客をもてなすためのビジネスプランを練ったり、成果発表会に向けたスライド準備などを進めてきた。
発表会では、40人が7グループに分かれ、6月23日の寄港時に繰り広げた実践的なビジネス活動をスライドを使用し報告。同社のうち国内事業を担うプレステージ・コアソリューション(東京都)の吉澤勉・地方創生事業開発室長、鈴木和仁校長、同科1、2年生らが聴講した。
茶道体験を行った女子6人組は「体験型にしたことでコミュニケーションを取ることができ、交流を深められた」「普段体験できないことができ、喜んでもらえた」と成功点を語った一方、「他校が本格的な茶道を行っていたため、客足が伸びなかった」「正座ができない人、靴を脱ぐことを嫌がる人が多く、見て終わるだけの人が多かった」と課題を挙げ、「成し遂げられなかったことは後輩たちに託したい」と続けた。
「昔の日本のおもちゃ体験」と銘打ち、けん玉やお手玉、折り紙などを実演販売した女子5人組は、遊び方を英訳したチラシを用意。「体験してもらい、気に入ったら購入をというスタンスだったが、体験者が少なかった」「英訳のほか、中国語訳もほしかった」などと話した。
吉澤室長らによる審査の結果、最優秀には「キャッシュレス」と題し、外国人観光客の買い物を容易にするため、クレジットカード、クレジットカードで購入できる専用チケットをそれぞれ使える店を地図上にまとめてQRコード化した男子2人組が選ばれた。講評で吉澤室長は「短期間でよくまとめたと思う。この経験をこれからの進路に生かしてほしい。頑張って」と激励した。
2019年(令和1年) 9月6日(金)付紙面より
ツイート
庄内地域広域商談会が4日、三川町のいろり火の里なの花ホールで開かれ、庄内の食品製造や農産物生産の事業者が計12ブースを出展し、商品を陳列しながら県内や仙台圏のバイヤーと商談した。
庄内地域の商工会でつくる連携協議会(上野隆一会長)が、地域資源を活用した農商工連携・6次産業化による新商品開発が活発な同地域の事業者の販路拡大を支援しようと主催。10月18日にも首都圏バイヤーを対象に開催し、2日間で庄内の延べ30事業者が参加する。同協議会によると、過去3年の商談会で30件の取引が成約したという。
各事業者のブースにはトマトジュース「鳥海山トマト」、だだちゃ豆を使った「だだかま」や「だだちゃ豆おこわ」、ポン菓子「つやポン プレーン」、麦茶の「むぎちゃん」、「ベビーリーフミックス」、「柿酢」などの売り込み商品が並び、バイヤーは各ブースを巡り試食などしながら担当者と直接商談していた。
「やさしいお粥」シリーズや「福ふく むぎそば」などレトルト食品に特化した商品を開発製造しているアトリエハッピー(酒田市)の担当者は「災害時や買い物に行けないときにも重宝する商品。大量生産していないのでイベントなどのスポットで扱ってもらえれば」と話していた。