2019年(令和1年) 9月11日(水)付紙面より
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「つながろう高専生、広げようサイエンス」をテーマに第4回高専生サミットが、10日まで3日間、鶴岡市覚岸寺の鶴岡メタボロームキャンパスで開かれた。地元の鶴岡高専など全国各地の高専の学生たちが研究成果の発表、実験や企業訪問のワークショップなどを通し交流を深めた。
鶴岡高専と沖縄高専の呼び掛けで実行委員会をつくり、2016年に初のサミットを鶴岡で開催。17年は沖縄県で行った。今回は昨年に引き続き鶴岡開催となり、鶴岡、一関(岩手県)、仙台、米子(鳥取県)、北九州(福岡県)、有明(同)、沖縄の7高専と、長岡技術科学大から約90人の学生や教員が参加した。
初日の8日は、20の研究チームがこれまで取り組んできた研究の成果や今後の研究の計画について、英語のプレゼンテーションとポスター発表を行った。鶴岡高専からは、コンニャクイモ生産のための土壌改良判断キットの開発、サトイモを利用した「タピオカ」製品の開発、油田に生息する油を分解可能な菌の探索、生分解性プラスチックの分解度など、全国からは「飲む点滴・甘酒」の成分分析、タンパク質の変性など多様な研究の取り組みが発表された。各高専の教員らが審査を行い表彰するほか、選抜された2件は11月に横浜市で開催される素材関連の日本MRS年次学会に招待され、学生たちが学会デビューを果たす。
学生寮に大量発生するユスリカの虫よけに植物などを活用する取り組みを発表した鶴岡高専1年の中村智裕さん(16)は「寮では蚊取り線香が使えないため、もっと身近なもので虫よけできないか、研究に取り組む。初めての発表で緊張したけど、いい機会になった」と話していた。
2019年(令和1年) 9月11日(水)付紙面より
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鶴岡電気工事協同組合青年部会(山口雅人会長)が主催した工業高校生交流会が10日、鶴岡工業高校で行われた。地元の電気工事の仕事を紹介、実際体験させ就職時の参考にしてもらおうと始まったもので今回3年目。この日は13社15人が同校の1年生32人に指導した。
冒頭、山口会長が「この会も3年目で慣れてきた。より親切に、いい形で指導できると思う」とあいさつ。同協同組合の武田啓之副理事長(渡会電気土木社長)は「関東を直撃した台風15号で多くの地域が停電した。電気が止まると大変であることはニュースで知ったと思う。電気に携わる仕事はそれだけ重要」と生徒たちに語り掛けた。
その後高所作業車の実車体験、金属配管の油圧ベンダーによる曲げ加工―など4セクションに分かれ、体験作業が行われた。高さ15メートルまで伸びる作業車の「作業床」に乗り込んだ電気電子科の石川柊(しゅう)さん(16)は「電気関係の仕事に就きたいので、こうしたプロの仕事を間近で見られるのはうれしい。作業車に乗られる機会ももちろん初めて。いい体験になった」と語っていた。