2019年(令和1年) 9月19日(木)付紙面より
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酒田市の八幡小学校(高橋健校長)の全校児童145人と教職員が18日、企画展「あべとしゆき水彩画展―静けさを聴くために」開催中の本間美術館(酒田市御成町、田中章夫館長)を訪問、作品を展示している酒田市出身の水彩画家、あべとしゆき(阿部智幸)さんの案内で絵画作品に親しんだ。
あべさんは1959年生まれ。新聞社デザイナーや美術教師を経て2008年から水彩画の制作を中心に活動し、10年に内藤秀因記念水彩画公募展で大賞、翌年には日本水彩展で上野の森美術館賞を受賞。12年にはスペインの国際水彩画展に出品するなど国内外で活躍している。
本年度に創立10周年の節目を迎えた同校の校章デザインを担当し、児童たちからあべさんの作品に親しんでもらおうと本間美術館の協力で絵画教室を企画した。
あべさんは児童たちに対して自らの作品一点一点を詳しく説明、「動くものを描き入れると時間が止まったようになってしまうため、描いていない」「白色は使わずに紙の色で表現している」「年間に150点ほどの作品を描く」「モノを見て『きれいだな』と思う気持ちを持って」などと精力的に紹介していた。
午後からは同校で全校児童を対象にした水彩画講座も実施。来月27日(日)に開催する創立10周年記念式典の際、あべさんが講演する予定。
一方、水彩画展では18年刊行の「静けさを聴くために―あべとしゆき水彩詩画集」(日貿出版社)に掲載された作品を中心に55点を展示。会期は30日(月)まで。
2019年(令和1年) 9月19日(木)付紙面より
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鶴岡市下川の名刹(めいさつ)、善寳寺の功績者・峨山禅師(がさんぜんじ)像の御開帳が始まった。本邦初公開で、信者や観光客でにぎわっている。
曹洞宗を大きく発展させた人物として知られ、加賀(現石川県)能登の生まれ。鎌倉時代の1276年に生まれ、91歳まで生きた。像は160センチの大きさで木造。約500年前に一木で造られた。戦国時代に庄内を支配した大宝寺氏の重い家臣として知られた土佐林禅棟が1553年寄進したものと伝えられている。
顔は写真では公開できないが、座禅を組み、約150センチ先に視線を下ろしている。「少し目をつぶっているように見える穏やかな表情です。多くの方にご覧いただければ」と寺側は話している。
御開帳は11月24日(日)まで行われ、拝観料500円。日本遺産・五百羅漢堂特別拝観の拝観料も兼ねている。同寺では10月18日(金)には「ジャズイン善寳寺」と題してコンサート(前売り2500円、当日3000円)が行われ、10月24日(木)は誰でも参加できる「開基祭曼荼羅・万灯供養」が行われる。
問い合わせは同寺=電0235(33)3303。