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2019年(令和1年) 9月21日(土)付紙面より

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JA全農山形 庄内南部ライスステーション完成

 国内最大規模のコメ倉庫「JA全農山形庄内南部ライスステーション」が完成し20日、三川町青山の現地で竣工(しゅんこう)式典と新米出荷式が行われた。最大収容量は約42万俵(2万5137トン)を誇り、県内初の入出庫トラックレーンなどを備えた。本年産の新米が出荷され、良質米産地を担う新たな拠点が稼働した。

 同ライスステーションはみかわ産業団地内に新築。鉄骨平屋建て、延べ床面積約1万3200平方メートル、敷地面積約3万290平方メートル。地吹雪など悪天候時にも左右されない全天候型施設で、屋内中央に大型トレーラーも入出庫できるトラックレーンを設け、両側に計10室(1室2513トン収容可能)の低温保管庫を配備。増加傾向にある個人フレコン集荷の生産者ニーズにも対応した検査場を併設した。

 庄内全域と最上地域の県産米の集荷・保管・出荷を担う。今後は老朽化した倉庫を集約し、オートメーション化による品質管理の向上や流通体制の効率化が期待される。主体工事は佐藤工務・山口工務店・菅原工務店特定建設工事共同企業体、総事業費は24億円。

 竣工式にはJAグループや工事関係者ら約60人が出席。倉庫内で神事を行った後、出庫口で新米出荷式が行われた。鶴岡東高のチアダンス部がパフォーマンスを披露した後、関係者がテープカット。県内向けに出荷される「はえぬき」「雪若丸」計24トンを積んだトラックの出発を見送った。

庄内南部ライスステーションが竣工。鶴岡東高チアダンス部が同施設からの新米初出荷に花を添えた
庄内南部ライスステーションが竣工。鶴岡東高チアダンス部が同施設からの新米初出荷に花を添えた


2019年(令和1年) 9月21日(土)付紙面より

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先輩の生き方通し将来考察

 酒田東高校(五十嵐文彦校長)で18日、地元で活躍している卒業生らから生き方・考え方を学ぶキャリア講座「これみち講演会?これが私の生きる道」が行われ、パネルディスカッションなどを通し、1年生約200人が自らの将来について考察した。

 「育てたい生徒像」として同校が掲げる、「他者と連携して課題解決を図るコミュニケーション能力を持つ生徒」「地域課題の解決に主体的に取り組み、多様な人々と協働する態度を持つ生徒」の育成に向け、地域で活躍する人の生き方に学び、社会とどのように関わるかを考え、傾聴力・対話力・質問力を養い、生涯にわたる学びのきっかけにしてもらおうと昨年に引き続き開催した。

 パネリストは同校卒業生の阿部彩人さん(市地域おこし協力隊)と佐藤香奈子さん(とがしスポーツ社長)、茨城県つくば市から鶴岡市に移住した佐藤涼子さん(慶應義塾大先端生命科学研究所)の3人。伊藤麻衣子さん(合同会社Work life shift)のコーディネートで高校時代の過ごし方などを生徒たちに語り掛けた。

 阿部さん、佐藤香奈子さんは「都内で大学生活を送っていた際、初めて庄内地域の良さを知った」と話し、「高校までは毎日同じことの繰り返しで、良さに気付く余裕がなかった。よそに住み、外から地元を見て、その良さに気付いた」(香奈子さん)、「初めての帰省時、庄内の風景の良さ、食べ物のおいしさに気付かされた」(阿部さん)と続けた。

 そして「情報過多の時代。要らない情報は思い切ってシャットアウトする勇気を持ってほしい」(香奈子さん)、「勉強はつらいかもしれないが、分からなかったことが分かるようになるというのは面白いもの。ゲームのレベルアップと同じと考えて」(阿部さん)とアドバイスした。

 また、国際宇宙ステーションの管制官として勤務した経験を持つ佐藤涼子さんは「管制官として大きなミッションをやり遂げた時、『やり切った感』があった。もう十分かなと思った」と移住に踏み切った理由を述べ、「何事にも一生懸命になれるのは若い時だけ。夢は必ずかなえてほしい」と生徒たちにエールを送った。

 この日はまた、卒業生を含む地域で活躍する10人による講座も行われ、生徒たちは希望するブースに出向いて熱心に聴講していた。

自らの高校・大学時代を振り返りながら生徒にアドバイスを送る卒業生ら
自らの高校・大学時代を振り返りながら生徒にアドバイスを送る卒業生ら



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