2019年(令和1年) 10月4日(金)付紙面より
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庄内浜のズワイガニ漁解禁日の2日、新たなトップブランドとして県や県漁協を挙げて売り出す「庄内北前ガニ」が初出荷を迎えた。「重さ1キロ以上」「傷がなく足もそろっている」などの基準から庄内全域でも1日当たり数匹のみの水揚げ想定という希少な逸品。県庄内総合支庁によると酒田、由良、鼠ケ関の3港で計6匹が水揚げされ、競りでは庄内浜産ズワイガニの平均と比べて約6倍、活ガニのみと比べても4倍近い1キロ1万5000円の最高値が付いた。
県や県漁協など関係者を挙げて取り組む今回のブランド化。▽重さ1・0キロ以上▽甲羅横幅13センチ以上▽身がぎっしり▽足がそろっていて傷がない▽活ガニ▽漁期間中(10―1月)に底引き船で捕れた―の6項目を満たして市場に出るのは庄内浜産ズワイガニ全漁獲量の2・8%となる年間1トン程度という。
鶴岡市の由良港ではこの日午後2時ごろ、未明からの漁を終えた底引き船6隻が続々帰港。船長らが有望なものから1匹ずつ検査して「庄内北前ガニ」のタグを仮付けしたが、その後の県漁協職員の再検査で「腹側に傷がある」といった理由などで脱落も多数あった。富芳丸(14トン)の船長で県漁業士会長の齋藤守船長(57)=同市由良二丁目=は「松葉ガニクラスの1匹2万円ぐらいの値段が付くブランドへの成長に期待。カニ漁自体は初日としてはまあまあ」と話した。
地元での消費拡大や観光誘客として、庄内浜ブランド創出協議会企画の「庄内北前ガニキャンペーン」が3日、庄内の飲食店計28店舗でスタート。庄内北前ガニを含む、地元産ズワイガニを使った料理が提供される。漁期間中の来年1月末まで。
2019年(令和1年) 10月4日(金)付紙面より
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大型観光誘客事業「新潟県・庄内エリアデスティネーションキャンペーン(DC)」に合わせ、酒田南高校(中原浩子校長)食育調理コースで学ぶ生徒有志が、5日(土)から酒田市のマリーン5清水屋5階サンロクキッチンに「高校生レストラン」を開店する。昨年に続き2年目の取り組みで、今年は12月中旬まで計5回の店開きを予定、DCテーマ「日本海美食旅(ガストロノミー)」に向け、広く庄内の食の魅力を紹介していく。
調理師免許取得を目指す同科の特色を生かし、プロの料理人になるための実践教育の一環として、DCを盛り上げるとともに、地域活性化に向けて市産業振興まちづくりセンター(愛称・サンロク)の協力でプレDC開催時に引き続き企画した。昨年はプレオープンを含めて計6回店開きし毎回、営業終了時間前に完売する盛況ぶりだった。
今年は希望した同科1―3年生14人が調理、接客などを担当。レストランNico(同市亀ケ崎三丁目)の太田舟二オーナーシェフ(同校西洋料理実習講師)が監修した「鶏と天使のエビカレークリーム煮 バターライス添え」(880円)、昨年も好評だった「豚の角煮ラーメン」(680円)、季節の果物をふんだんに使ったデザート(200円)を数量限定で提供する。
2日夕に現地で講習会が行われ、ホテルリッチ&ガーデン酒田スタッフの指導で生徒たちがロールプレーイング形式で接客技術を学び、開店に備えた。調理を担当する2年の岩間敦大さん(17)は「お客さんから『おいしい』と言ってもらい、笑顔で帰っていただけるよう精いっぱい頑張りたい」と話した。
5日以降のオープン日は、市中心商店街で「さかた大繁盛ハロウィンまつり」が開催される今月20日(日)、11月16日(土)、12月7日(土)、同14日(土)。営業時間は午前11時半から午後2時まで(売り切れ次第、終了)。問い合わせなどは酒田南高=電0234(22)4733=へ。