2019年(令和1年) 10月6日(日)付紙面より
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障害のある人の創作活動や作品を紹介する鶴岡市主催の公募展が、同市の鶴岡アートフォーラムで開かれている。個性豊かな表現の絵画や書の平面作品、立体などが並んでいる。14日(月)まで。入場無料。
「今ココに咲く!つるおか ひょうげんの花?鶴岡の障害のある人の表現活動を紹介する展示会」と題した企画展。県内外の障害者芸術活動の高まりや、関係者から展示の機会づくりの要望を受け、障害者理解促進事業の一環として今回初開催。公募で寄せられた、共同制作の作品やシリーズ作なども含め計54点を展示。出品者は計約100人で、普段から絵などの創作が大好きという作者や、公募をきっかけに自主的に制作したという人まで老若男女さまざま。表現する喜びを感じさせる自由な作風が目を引く。
このほか、地元の園児や障害のある人たちから描いてもらった色とりどりの花の絵の集合作品も。「障害の有無にかかわらず誰もが個性の花を咲かせられるまちを目指して」とのテーマを込めた。やまがた障がい者芸術活動推進センターぎゃらりーら・ら・らの企画協力で、「やまがたでつながるボーダレスアート2019」の入選作品巡回展なども併催。
4日は、かたばみ保育園の園児たちが来場。「私の描いたアサガオがあってうれしかった」「色も形もとってもきれい」などと笑顔を見せ、熱心に鑑賞していた。
会期中の6日(日)午後2時から、アートディレクターで東北芸術工科大准教授のアイハラケンジさんをゲストに出品者も交えてギャラリートークを開催。約1時間の予定。
問い合わせは鶴岡アートフォーラム=電0235(29)0260=へ。
2019年(令和1年) 10月6日(日)付紙面より
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入れ歯に頼ることなく生涯にわたって28本の歯全てを守る「KEEP28」を目指す全国の歯科医療従事者が一堂に会する「2019オーラルフィジシャン・チームミーティング」が5日、酒田市の希望ホールで開幕した。今年は初めて市民公開講座を兼ね、全国各地から集まった歯科医療従事者と共に一般市民も参加。6日(日)までの2日間、国内外から招いた講師の講演などで知識を深める。
オーラルフィジシャンは、虫歯や歯周病を発生させないよう口腔(こうくう)の健康を総合的に管理する歯科医師のこと。このミーティングは、世界標準の歯科医療の構築と実践などを目的に、同市の日吉歯科診療所(熊谷崇院長)が開いている「オーラルフィジシャン育成セミナー」を修了した歯科医院スタッフが集まり、2006年から毎年この時期に開催。年々規模が拡大しており、今年は全国各地から従事者約650人が参加。今年は両日計5つのパートを用意し、このうち初日午前と2日目が市民公開講座。
初日午前の開会行事で丸山至酒田市長は「酒田に集い、ここで学びを深めてもらうことは市民として喜び。2日間の学びで希望を見いだしてほしい」と歓迎した。
引き続き「人口減少・少子高齢化社会へ我々はどう立ち向かうか?」を統一テーマに掲げ、ジャーナリストの河合雅司さん、「YAMAGATA DESIGN」(鶴岡市)の山中大介社長、熊谷院長、日本海総合病院(県・酒田市病院機構)の栗谷義樹理事長が基調講演。このうち「未来の年表」(講談社)がベストセラーになった河合さんは「未来の年表―人口減少日本で起きること」と題し、これからの日本社会を解説。少子高齢化、地域間格差、働き手・支え手不足、医療や介護を取り巻く環境の激変といった日本、特に地方が直面している課題を挙げた上で、「行政の在り方を見直す必要がある。過度の行政依存と決別し、やれることは自分で(自助)、『お互い様』の精神(共助)、個々でできないことを実施(公助)と自治体の役割を再定義するべき」「特異で『無くてはならない存在』を目指すべき。酒田でしかできない今ある技術、特産に付加価値をさらに付けて」などと述べた。午後は「人口減少・少子高齢化社会における歯科診療所の役割・取り組み」のテーマで講演とディスカッション。2日目は、UCLA歯学部教授のペリー・クロッキボルトさん、経済産業省商務・サービスグループ政策統括調整官の江崎禎英さん、マザーハウス代表の山口絵理子さんの講演が行われる。