2019年(令和1年) 10月24日(木)付紙面より
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酒田市の浜田小学校(渡邉幸二校長)の6年生が22日、同市随一の観光スポットである山居倉庫で観光客に、自分たちで作った米や観光パンフレットを配り、酒田の魅力をアピールした。
同校では2016年度から「ふるさと学習を通した地域への公益・貢献活動」として、総合学習の一環で地域の自然や歴史、産業などを学ぶとともに、あるべきまちの姿を市に提言するなど、まちづくりに主体的に関わる活動を続けている。
現6年生34人は3年次から平田地域の里山や鳥海山の自然に触れたほか、5年次の昨年度は飛島で漁業などの学習、平田地域での田植えと稲刈り、酒田米菓と連携した「せんべい茶漬け」など新商品開発、米のパッケージデザインなどに取り組んだ。
今年は5月の連休時に日和山や山居倉庫など市内の名所を回り、観光パンフレットを製作。先月25―27日の福島県会津若松市などへの修学旅行では現地の観光客に、同30日のクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の酒田港寄港時は乗客にそれぞれ、昨年に収穫した「はえぬき」やせんべい茶漬けを、感想を書いてもらうはがきとともに配った。既に数十枚のはがきが届き、「米がおいしかった」「米とナシを宅配便で取り寄せた」などの感想が書かれていたという。
この日、6年生は「酒田を発信!」の第3弾として午前10時ごろから山居倉庫で「私たちが作った米と観光パンフレットです」など丁寧に説明して配布。観光客らは意外な贈り物に「ありがとう」と喜んだ。
花岡岬さん(12)は「最初はこわごわだったが、少しずつ話をするうちに楽しくなってきた。酒田のことを知ってもらえたらうれしい。これまで届いたはがきを見て、私たちが一生懸命頑張ったことが通じたと感じた」と活動への手応えを話した。