2019年(令和1年) 10月31日(木)付紙面より
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出羽三山神社(宮野直生宮司)の「羽黒山鏡池玉垣奉献・羽黒山大鳥居建て替え竣工記念式典」が29日、鶴岡市の東京第一ホテル鶴岡で開かれ、羽黒山三神合祭殿再建200年記念の主要事業の完成を祝った。
全国各地からの奉献により、昨年から今年にかけて羽黒山頂の鏡池周囲に340本の石造りの「玉垣」を整備。羽黒山の表玄関口のシンボル「羽黒山大鳥居」は老朽化に伴い、約3200人からの奉献により90年ぶりに建て替えが行われ、昨年11月に立柱。今秋までに桜の植樹や石碑の復旧など周辺の環境整備も行われた。また、鏡池の神域には同神社特別顧問で平田牧場グループ会長の新田嘉一氏が龍神信仰の象徴となる龍神像「昇龍降龍(のぼりりゅうくだりりゅう)」(高さ3メートル、桜御影石造り)を昨年11月に建立した。
記念式典には奉賛者ら約180人が出席。初めに宮野宮司があいさつし、玉垣奉献と大鳥居建て替えのほか、合祭殿再建200年記念事業として行われた天地金神社改築(2015年)、社務所庭園と表参道整備(16年)、千佛堂建立(17年)、国宝五重塔特別拝観や羽黒三所大権現秘仏公開のソフト事業を紹介。来年からの国宝羽黒山五重塔防災施設と修繕整備、参拝者休息所建設などの事業予定を紹介し、「出羽三山の信仰の姿を次代につなげていかなければならない。1400年の伝統、歴史があるお山を守るため私たち職員一同奉仕の真心で頑張っていく。今後とも崇敬者、氏子の皆さま、関係各位の特段のご配慮を賜りたい」と感謝を述べた。
吉村美栄子県知事(代読)、皆川治鶴岡市長、酒井忠久出羽三山神社崇敬会会長の祝辞に続いて、玉垣と大鳥居の整備事業に貢献した宮田鉄工所、笠原建設工業、石のこばやし、でんきや阿部の4業者を表彰。ドローンによる山頂や大鳥居周辺の映像を上映しながら事業報告が行われた。宮野宮司、新田会長、酒井会長、氏子代表らが登壇し鏡開きを行い同事業の完成を祝い、出羽三山の信仰と遺産を後世に伝えていく誓いを新たにした。