2022年(令和4年) 10月7日(金)付紙面より
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本年度の庄内柿の本格出荷を前に5日、出荷規格を統一する目揃(めぞろえ)会が鶴岡市羽黒町荒川のJA庄内たがわ中部選果場で開かれた。各農協の選果人や検査員、担当職員などが参加し、規格外品と正品を比較しながら出荷基準を確認した。
目揃会は庄内地域のJA一元ブランド・庄内柿について、品質のばらつきをなくそうと毎年開かれている。JA全農山形園芸部園芸庄内推進室によると、今年は4月に降霜があったものの被害は小さく、果実の肥大は早生種の刀根、平核無(ひらたねなし)とも平年並み?やや大。9月上旬にやや高温で推移したことから、着色は平年よりやや遅いが品質は良好。
出荷は刀根が今月中旬ごろにスタートし同下旬にピーク。平核無は11月上旬から出荷が始まり、同中旬にピークを迎える見込み。
この日は選果人や検査員、県や庄内柿振興協議会役員など40人余りが参加。枝・葉擦れのあるものやアザミウマ、カメムシなど病害虫の被害があるもの、奇形・変形などのサンプルと正品を比較しながら、出荷規格を再確認していた。
庄内柿振興協議会の遠藤幸男会長は「昨年の凍霜害が影響したのか、今年は奇形・変形の果実がやや多い印象。全体的な出来は昨年より良く、消費者にはおいしい庄内柿を食べてもらいたい」と話していた。
同推進室によると、今年の出荷量は約2422トンを見込んでおり、凍霜害の被害があった昨年との実績比は123%。全体の約7割が北海道へ出荷されるほか、関東や地元でも出回るという。
2022年(令和4年) 10月7日(金)付紙面より
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鶴岡市の大山上池・下池に今年もコハクチョウが飛来した。5日の日没後となる午後5時40分に市自然学習交流館ほとりあの職員が確認した。昨年(10月3日)より2日遅いものの、例年並みの飛来という。
ほとりあによると5日は下池に13羽の着水を確認。日没後のため成鳥と幼鳥の区別はできなかった。翌6日午前4時45分、下池で89羽(幼鳥4羽)を確認し、さらに同5時半まで19羽が飛来して計108羽となった。同5時50分に66羽が南に飛び立ち、同6時には15羽が庄内平野に向かった。残り27羽が池に残っている。一方上池は6日午前6時半に25羽が確認された。
ほとりあでは「今年も無事に来てくれた。初飛来はいつも少なめだが今年はまとまった数。冬の訪れを感じながら見守ってほしい」と話した。
ほとりあが行っている「コハクチョウの初飛来日あて2022コンテスト」は299人の応募があった。コンテストは「日没後は翌日が初飛来」と規定されており、今回の初飛来は5日の日没後だったが、日没直後だったこともあり5日と予想した42人、6日予想の36人の計78人を正解とした。正解者にはコハクチョウのオリジナルポストカードをプレゼントするほか、抽選で1人にコハクチョウのオリジナルぬいぐるみと隼人旅館(湯田川温泉)のペアチケットが贈られる。
2022年(令和4年) 10月7日(金)付紙面より
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庄内農業高柔道部
カン・オマルさん
6歳の頃、車の修理と販売を手掛ける父親の仕事の関係でパキスタンから家族と共に来日した。余目中を経てこの春、庄内農業高校に進学。「日本の武道を学びたい」と柔道部に入った。
部員は女子1人を含めて4人。大切な礼儀から始まり、受け身、技のかけ方、寝技など顧問の松田大樹監督や川合優太主将(2年)ら部員から指導を受ける。
今月上旬に行われた庄内地区大会では、個人戦60キロ級でデビュー。開始後間もなく、背負い投げで一本負けしたが「初めての試合。充実感でいっぱいになりました」と振り返る。
川合主将は「うまくなろう、少しでも上達したい、という気持ちがひしひしと伝わってくる。これからが楽しみ。庄農柔道部を引っ張っていってほしい」と話す。
庄内に来た頃は「何を言っているのか全く分からなかった」という日本語も、今ではすっかりマスター。疑問に思ったことは自分から積極的に先生や友人に聞いて覚えたという。
庄内の印象については「街並みがとてもきれい」。大変に思ったことは「雪が多くてびっくりした。冬は寒くて寒くて」と笑う。
今後の目標は「もっと柔道を極めること。身長を生かした体落としを得意技にできれば。試合で一本勝ちを決めたい」ときっぱり。部員の仲間たちと共に充実した毎日を送っている。
食品科学科の1年生。7人兄妹の3番目。「松田先生も川合さんもみんな親切に教えてくれる。感謝です」。庄内町余目。身長177センチ、体重58キロ。16歳。