2022年(令和4年) 10月9日(日)付紙面より
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老朽化している藤島中学校の改築を踏まえ、鶴岡市藤島地域全体の小中一貫教育の方向性を検討する「藤島地域教育振興会議」の第1回会議が7日、市藤島地区地域活動センターで開かれた。来年度まで計7回開催し、同地域の藤島、東栄、渡前の3小学校と藤島中について、市教育委員会が進める小中一貫教育のうち「既存の形態」「併設型小・中学校」「義務教育学校」のいずれの形態にするかなどを話し合う。
藤島中の校舎と体育館は築50年以上経過して老朽化が進み、市は本年度に着工する朝暘五小に続く改築事業の候補校の一つとして想定。隣接する藤島小も築50年近くになるなど、各小学校も老朽化が進んでいる。
市教委は2023年度に「鶴岡型小中一貫教育基本計画」の策定を予定し、25年度から各中学校ブロックでの新たな一貫教育の実施を見込んでいる。改築の優先度が高い藤島中の整備を控えていることもあり、藤島地域での検討を他の中学校ブロックより先行させる形で同会議を設置した。
藤島地域教育振興会議は地域内の各自治振興会長、4小中学校のPTA会長、3幼稚園・保育園の保護者会長、スポーツ少年団長、有識者ら18人の委員で構成。この日の初会議で委員長に近藤直志渡前地区自治振興会長を選出した。
会議で布川敦教育長は「藤島地域にとって望ましい小中一貫教育の在り方、望ましい学校施設規模などを具体的に協議していただきたい。藤島地域の教育のために知恵をお借りしたい」とあいさつ。市教委の担当者が、藤島地域全体の小学校児童数が21年度の355人から28年度は297人へと約30%減少し、中学校生徒数は21年度の252人から34年度は140人と約44%減少するとの推計値を提示。鶴岡型小中一貫教育で進める3つの学校形態の特徴と見込まれるメリット、デメリットなどを説明した。委員からは「市が目指す小中一貫教育のゴールがどこにあるか分かりにくい」「不安な部分はある。デメリットをどう解決して小中一貫校を進めるのか」「教育委員会が考える案を示してほしい」「小中一体の義務教育学校から、県立致道館中学に進学できるのか」「少子化が進む中、小中一貫校を進めないといけない。中学校の部活動の地域移行の課題もあり、校舎整備の際はグラウンドにナイター設備を備えてほしい」など多様な質問、意見、要望が出された。
市教委は来年9月まで7回の会議を開き、26年3月までに藤島地域の小中学校の一貫教育や在り方について報告書をまとめてもらうことにしている。
2022年(令和4年) 10月9日(日)付紙面より
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「出来上がり楽しみ」11月3日・みかわ秋まつりで販売
三川町横山の三川中(橘正敏校長)の2年生が粘土で作った和菓子を2人の和菓子職人が「本物」に仕上げる。今年7月、3年生の作品を本物にして販売したところ「繊細なデザインが素晴らしい」「食べるのがもったいないほど」と好評を得た。今回はそれに続く第2弾。「おかしなおかしや」を主宰する後藤麻利恵さん(36)=鶴岡市宝田二丁目=と遠州屋の齋藤侑さん(24)=鶴岡市本町三丁目=が手掛け11月3日、町体育館で行われる「みかわ秋まつり」で販売する。
2年生58人が美術の時間で粘土を材料に和菓子制作に取り組んだ。後藤さんと齋藤さんが、すべての作品を審査。石川叶翔さんと五十嵐研象さん、澁谷悠晴さん、上野美憂さんが作った作品4点を「本物にする候補作」として選んだ。
石川さんの作品タイトルは「穂(ほお)う…大した稲ですね」。夕日に映えるたわわに実った稲穂を表現したという。上野さんの「夜空の月」は「窓から見える冬のお月様と雪をイメージしてみた。本物になるのが楽しみ」と笑顔を見せた。
審査した後藤さんは「どれも感性あふれる素晴らしい作品ばかり。今回も候補作の絞り込みが難しかった。これから試作段階を経て仕上げたい」、齋藤さんは「五十嵐君の作品を選ばせてもらったが、中秋の名月が思い浮かぶようなデザイン性にひかれた。忠実に再現したい」と語った。
4つの候補作はこの後、後藤さんと齋藤さんが練り切りをベースにそれぞれ30個ずつ「本物の和菓子」に仕上げ、1個300円(税込み)で販売する。なくなり次第終了。会場では今回、採用されなかった他の生徒の力作も展示する。