2022年(令和4年) 10月20日(木)付紙面より
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江戸期から明治期にかけ遠隔地交易の主役だった北前船の寄港地関係者らが交流を深める「北前船寄港地フォーラムinパリ」が18日、フランス・パリのルーブル美術館中講堂で開かれ、酒田市の丸山至市長はじめ約270人が出席。北前船がつないだ食材「昆布」など日本の食文化の今後の可能性を探るとともに、北前船の歴史的意義を世界に向けて発信した。
海外でのフォーラムは2018年5月の中国・大連以来、2回目。「日本の食文化を世界に」をテーマにした今回のフォーラムでは、京都市の料亭「菊乃井」主人の村田吉弘さん(NPO法人・日本料理アカデミー理事長)、福井県の昆布専門店「奥井海生堂」社長の奥井隆さんが和食についてスピーチ。新型コロナウイルス感染症収束を見据えた新たなインバウンドの可能性に関する講話に続き、酒田、鶴岡両市をはじめ全国自治体が観光・文化の取り組みを紹介した。
席上、フォーラムを主催する北前船交流拡大機構で名誉会長を務めている新田嘉一平田牧場グループ会長のメッセージを、同社取締役の田畑道子さんが代読。「15年前に酒田で始まったフォーラムは国内に留まることなく、4年前に中国で、このたびは世界中の人々が憧れるフランスでの開催となった。これほどの喜びはない。世界中を駆け巡る時でも、パリに向かう私の心はいつも特別な高揚感にあふれていた。1991年には貴国で求めた愛馬『カーリーナ』が仏オークスで優勝したことも大変な名誉」とし、「酒田には私がつくった観光施設『相馬樓』があり、そこでは17代中村勘三郎さんの教えを受け継いだ酒田舞娘(まいこ)が各地から訪れる観光客の『おもてなし』をしている。ぜひ皆さんにもご覧いただきたい」と紹介した。
次回フォーラムは来年2月、沖縄県で開かれる予定。
2022年(令和4年) 10月20日(木)付紙面より
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酒田市上本町から山居町区画で進められてきた都市計画道路「豊里十里塚線」(県道吹浦酒田線)の4車線化工事が完成し、26日に供用を開始する。
電線の地中化による都市計画道路の4車線化(片側2車線)は1997年度に着工し、道路の拡幅と新井田川に架かる「新内橋」の建て替え工事を進めてきた。延長は708メートル(うち橋梁は89メートル)。道路の幅員は33メートルで車道の両側に幅5・5メートルの歩道を設置した。総事業費は約90億円。当日は午後1時半の供用開始となる。
県庄内総合支庁道路計画課では「26年の歳月を経て完成した。電線地中化による都市景観と酒田市中心部の円滑な交通の流れを期待したい」と話している。