2024年(令和6年) 9月29日(日)付紙面より
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酒田市の酒田港東ふ頭交流施設「SAKATANTO(サカタント)」を運営する「GOOD LIFE ISLAND合同会社」(同市飛島、本間当代表社員)が、サカタントに隣接する船場町緑地公園エリアに整備したコンテナホテル「CAMPS」が完成し27日、現地でオープニングセレモニーが行われた。28日から営業開始、両施設の相乗効果で本港地区のさらなるにぎわい創出を目指す。
2022年9月のオープン以来、これまでに50万人近い市民・観光客が来場し、にぎわいの拠点となっているサカタントと連携し、レジャーや食べ歩きなどで訪れる人はもとより、目的を問わず地域住民からも気軽に泊まってもらえるリーズナブルな宿泊拠点の構築を図ろうと、同社が新型コロナ禍前から構想を練ってきた。
合同会社を構成する仮設機材工業(同市こがね町一丁目、西村修社長)が県から公園エリアの土地約3300平方メートルを購入。この一部を敷地とし20フィートコンテナ(広さ13平方メートル)を活用した宿泊棟14棟と、トイレやシャワー、予約制個室サウナなど備える集合棟1棟(約60平方メートル)を設置した。
コンテナを手掛けるステルスグループ(同市亀ケ崎七丁目、丸岡悠社長)によると、海沿いで塩害を受けやすいことから外部に特殊な塗装を施し、耐用年数は30年余という。
この日は関係者を招いての内覧会に引き続き午後5時半からセレモニー。本間代表は「コンセプトは『キャンプ以上、ホテル未満』。ここを拠点に酒田を満喫してほしい。港町・酒田の光景が戻るよう、サカタントとともににぎわい創出に励んでいきたい」とあいさつ、関係者と共にテープカットし完成を祝った。
同社によると、1棟当たりの料金は季節・曜日で変動し1泊6000―1万円。4人まで宿泊可能で、2人までは同料金。3人目以降はそれぞれ1500円追加となる。完全無人化を進め、同社ホームページからの予約、電子決済・コンビニ支払い、24時間対応スマートチェックインを採用。本間代表は「週末を中心に既に予約が入り、ありがたい。冬場の落ち込みを考慮し6割の年間稼動率を目指したい」と話した。ホテルに関する問い合わせはGOODLIFE ISLAND合同会社=電0234(25)0303=へ。
2024年(令和6年) 9月29日(日)付紙面より
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「松ケ岡クラフトフェス」が28日、鶴岡市羽黒町の国指定史跡・松ケ岡開墾場で開かれた。県内外のクラフト作家が多彩なジャンルの工芸品を出展。爽やかな秋晴れの下、大勢の家族連れが足を運び、会場はにぎわった。
松ケ岡地区のにぎわい創出と魅力発信を目的に、史跡松ケ岡開墾場管理運営協議会の主催で毎年この時期に開催している。今回は東北各県や関東圏、大阪や京都など関西圏から70店舗が参加。開墾場の敷地内に店を構え、ガラスや木工、陶磁器、布、皮革、金属、切り絵、アクセサリーとさまざまな工芸品を販売した。
会場は午前10時のオープン直後から大勢の買い物客で混雑。駐車スペースを探す車が並ぶなど、イベントの人気ぶりを見せた。日中の気温は25度前後まで上昇し、過ごしやすい秋空の下、買い物客が各店を巡りお目当ての品を探した。皮細工や布細工のバッグ、ガラスアート、ドライフラワーなどが女性客の人気を集めていた。
同フェスは29日も行われる。スイーツや燻製(くんせい)肉ご飯、パン、果物ジュースなどを販売する「青空マルシェ秋の収穫祭」も同時開催している。
2024年(令和6年) 9月29日(日)付紙面より
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庄内町の余目中学校(佐藤義徳校長)1年2組の生徒が26日、米国ハワイ州マノア地区・スティーブンソン中学校の生徒たちとオンラインで交流した。
余目中では授業で学んでいる英語を実践するとともに多様性などへの理解を深めようと交流を企画。ハワイ州にホームステイした経験のある総合建設業・安藤組グループ(同町提興屋)の安藤将士社長が両校の仲立ち役を担った。
この日は余目中生29人とスティーブンソン中の日本語クラブに所属する生徒ら10人が参加。オンラインでつなぎ、学校の紹介や互いの国で流行しているものなどを話し合った。
余目中の生徒たちは慣れない英語に苦戦しながらも、「日本のアニメで有名なものはありますか」「校則はどんなものがありますか」「学校生活で楽しみにしていることはありますか」など元気よく質問した。
スティーブンソン中生たちは「ワンピースが人気です」「携帯を学校に持ち込んでもいいが、授業で使うことは禁止されています」「給食が楽しみ」などと答えるなど和気あいあいと交流していた。
2024年(令和6年) 9月29日(日)付紙面より
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時代の流れとともに地域から薄れゆく方言を残そうと鶴岡市上山添の櫛引中学校(佐藤大吾校長)の美術部員が「庄内方言かるた」の制作を進めている。「かわりばんこ」「つぼける」「びっき」などの方言に絵札を付けて15セットそろえる予定。出来上がり次第、櫛引地域の保育園や小学校、福祉施設にプレゼントする。
櫛引中美術部(佐藤朱莉部長、部員19人)が今年4月から制作を始めた。両親や祖父母に方言を聞いて調べたり、絵札をデザイン。27日には櫛引中後援会(同窓会)の役員を招いて苦労した点についてプレゼンテーション。取り上げた方言(読み札)は「あ」=あさま、「お」=おらほ、「ち」=ちょす―など。印象的な方言について美術部員は「じょなめる(おしゃれする)が最初、全く分からなかった」「普段の生活の中で使っている『かわりばんこ』が方言だったとは意外。調べるまで標準言だと勘違いしていた」と紹介した。
佐藤部長(3年)は「この半年間、充実した時間を過ごせたと思う。かるたが出来上がったらまず部員のみんなと楽しみたい。私たちが作ったかるたを通じて地域特有の温かみのある方言を末永く残せたら」と語った。
来月26日に同校で行われる文化祭で「方言かるた」の原案を展示し全校生徒に披露する。最終的な仕上げは印刷業者に依頼する予定。