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2013年(平成25年) 11月8日(金)付紙面より

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「鶴岡産そば」味、香りとも上々 地元利用促進ブランド化へ 4地域の新そば食べ比べ

 「鶴岡産そば」のブランド化に向けた新そばの試食会が6日、市朝日地域中央生涯学習施設すまいるで開かれ、市内の生産者とそば店主らが市内4地域の新そばを食べ比べ、利用促進に向けて意見を交わした。

 つるおか農商工連携総合推進協議会(会長・榎本政規市長)が本年度、地元での利用促進を図っている取り組みの一環。市内のそば店組織「庄内そば麦きり研鑽(さん)会」(加盟23店)と生産者、農協、市の関係者、合わせて約30人が参加した。

 試食したのは、同市羽黒地域産の「常陸秋そば」、宝谷、朝日、田川の各地域産の「出羽かおり」、北海道産の「北早生」の計5種。研鑽会の会員や生産者がその場で小麦粉2・そば粉8の二八そばに打ち、ゆでたてを食べ比べた。

 羽黒、宝谷両地域産のそば粉を打ったそば処大梵字(越中山)の職人・鈴木順さん(32)は「普段使っている朝日産のそばは更科風で喉越しを重視しているが、羽黒産は香りが強く粘り気がある。宝谷産は滑らかで喉越しが良い感じで、こんなに違いがあるとは思わなかった」と感想。研鑽会会長でおばこ食堂(日吉町)店主の森村孝雄さん(72)は「普段は北海道産を使っているが、鶴岡産は味、香りとも遜色がない。価格面でまだ課題もあるが、これからは自分の店を含め少しずつでも使う店が増え、いずれ80、90%が鶴岡産となるようにしていきたい」と話した。

 意見交換では「夏場の品質低下を防ぐため、米穀用低温倉庫を低負担で利用できないか」「新そばの時期、市内のそば店で地元産を使うキャンペーンをやってみては」などの意見が出た。終了後、早速、「2俵(ソバ1俵は45キロ)買いたい」と生産者と直接交渉するそば店主もいた。

 市農政課によると、市内のソバ作付けは転作で年々増え、昨年は486ヘクタールと県内市町村で最大。生産技術も高まっているが、知名度は低い。このため同推進協議会では今年、6月に生産者とそば店主らの情報交換会、7月にほ場見学会、8月に夏そば試食会、9月に「そばの花見」などを開き、そば店主や消費者に鶴岡産そばの魅力を発信している。

「鶴岡産そば」を試食するそば店主たち
「鶴岡産そば」を試食するそば店主たち



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