2013年(平成25年) 11月22日(金)付紙面より
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鶴岡産の食材にこだわった「オール鶴岡産給食」を食べながら生産者らと交流する「食育・地産地消給食会」が20日、同市の田川小学校(栗田英明校長、児童50人)で開かれ、子供たちがネギやサケの生産・漁獲に関する話を聞き、鶴岡の食への理解を深めた。
同市では年2回、オール鶴岡産給食を実施。給食会はこれに合わせ、市内の小中学校や市学校給食センター、農協、漁協などでつくる市食育・地産地消推進協議会(東山昭子会長)が年1校を選び実施している。食の大切さや地域の農水産業への理解を深める狙い。
この日は、先月の芋煮などに続き本年度2回目のオール鶴岡産給食。市内の約半数の19校(15小学校、4中学校)でキノコ3種と豚肉、ネギなどを入れた「きのこ汁」、大豆やキャベツなどの「つるおかビーンズ」、鮭(さけ)フライなどが出された。
田川小には、ネギ生産者の田澤幸一郎さん(下清水)、サケを提供した県漁協由良加工場長の阿部勝樹さん、市の関係者らが訪問。全児童が集まったランチルームで給食に先立ち、田澤さんが「消費者の気持ちを考え、土づくりから頑張っている」、阿部さんは「昔の人はサケを捕り尽くさないように年に2回ほど、網に入ったサケを放すなど、大切にしてきた」など、それぞれネギとサケの現物を見せながら解説。その後、児童と一緒に給食を食べた。
5年生の鈴木駿哉君(11)は「全部、地元のもので給食を作れるのはすごく、それを食べられるのはうれしい」と話した。
市によると、学校給食の食材は、米は普段から同市産のはえぬきを使用。野菜は昨年度、重量で46・1%が庄内産だった。1日の調理が約9100食という規模の大きさから、全食材を地元産にするのは難しいが、16年度までに同市産を50%にする目標を掲げ「自給率」向上に努めているという。