2023年(令和5年) 8月9日(水)付紙面より
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来春の学校統合で中高一貫校「致道館中学・高校」となる鶴岡南、鶴岡北の両高校。両校の音楽部が今月開かれる最後の定期演奏会に向けて、猛練習を重ねている。ラストコンサートとあって注目が集まっており、チケットの売れ行きも好調。「『これが最後』ではなく、ここからまた始まる。両校音楽部の伝統を新しい学校に引き継いでいきたい」と生徒たちは前向きに、ひたむきに精いっぱいの歌声を披露するため準備を進めている。
鶴南 11日荘銀タクト鶴岡 気負わず前向きに
鶴岡南高音楽部は、1996年の第49回全日本合唱コンクール以来、これまで8回の金賞受賞を誇る。現在の部員数は男女33人。毎年夏に定期演奏会を開き、広く市民に自慢の歌声を披露している。
先月下旬に新型コロナの感染が校内で拡大した影響で、全体練習ができない日が続いた。8月に入って人数がそろうようになり、連日猛練習を進めている。1日は全体の4分の3となる25人が、鶴翔会館で昼過ぎから夕方までみっちりと練習を行った。
部長の齋藤優亜さん(17)=3年=は「鶴岡南の校名では最後の定期演奏会だが、それ自体は毎年頑張っていること。部員たちは気負わずに、前向きに『これからまた続いていくんだ』という気持ちで練習に励んでいる」と話していた。
荘銀タクト鶴岡で行われる鶴岡南高音楽部の定期演奏会は11日(金)午後5時半開場、同6時開演。クラブソングと佐藤弥さん(17)=3年=の指揮による校歌斉唱で幕開けし、本年度の全日本合唱コンクール課題曲・自由曲や混声合唱組曲、OB・OGとの合同ステージが繰り広げられる。生徒企画のステージでは、坂本九の「上を向いて歩こう」や松田聖子「青い珊瑚礁」、あいみょん「ハルノヒ」など昔から近年までのヒット曲メドレーを披露する。
入場料は一般500円、高校生以下300円。前売りチケットの売れ行きが好調のため、席の埋まり具合によっては当日券を販売しない。問い合わせは同校=電0235(22)0061=へ。
鶴北 15日荘銀タクト鶴岡 100人超える大合唱で
一方、鶴岡北高音楽部も今月15日の定期演奏会に向けて連日、熱の入った練習に取り組んでいる。前身の女子高時代から音楽部は高いレベルを有し、2016年のNHK全国学校音楽コンクールや17年の全日本合唱コンクール高校B部門で、いずれも金賞を獲得している。
鶴岡南と同様に定期演奏会は毎年夏に開いている。荘銀タクト鶴岡で行われる今回のファイナルコンサートには100人超のOGが駆け付け、現在の部員15人を加えて総勢約130人での大合唱を繰り広げる。生徒たちはすでに2回ほどOGとの合同練習を行っており、本番前日に合同リハーサルを控えている。
3日に荘銀タクト鶴岡で練習に励んでいた部長の佐藤千綾さん(18)=3年=は「8月は定期演奏会だけでなく各種コンクールの予選もあるため、部員全員が気合いを入れて練習に臨んでいる。定期演奏会でOGの皆さんと大合唱するのが楽しみ。100人を超える人数での合唱なんてなかなか経験できない」と明るく話した。
鶴岡北高音楽部の定期演奏会は15日(火)午後4時半開場、同5時開演。全3ステージで、第1ステージは音楽部が各種コンクールで歌う曲を披露する。第2ステージは過去の定期演奏会で上演したミュージカルの名シーンや全国大会の様子などをスクリーンで上映。部員たちがナビゲートを務めるほか合唱も行う。第3ステージは同校OGでつくる女声アンサンブルろすまりんが出演し、最後に現役部員とOG総勢約130人で合同合唱を披露する。
入場料は一般500円、高校生以下300円。当日券は席が埋まり次第販売を停止する。問い合わせは同校=電0235(22)2262=へ。
2023年(令和5年) 8月9日(水)付紙面より
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鶴岡地域だだちゃ豆生産者組織連絡協議会(加賀山雄(たける)会長)は「だだちゃ豆の日」の8日、鶴岡市立加茂水族館駐車場で行楽客にカップに入れただだちゃ豆をプレゼントした。
旬を迎えただだちゃ豆のおいしさを県内外の来館者にPRしようと同連絡協議会が定めた8月8日の「だだちゃ豆の日」に合わせて行った。
この日は連絡協議会のメンバーとJA鶴岡、鶴岡市職員合わせて10人が参加。午前10時から「だだちゃ豆カップ」を300人分(8キロ)用意し、「どうぞ食べてみて」と水族館に訪れた県外観光客に手渡した。
盛岡市から来た家族連れは「だだちゃ豆を食べるのは初めて。甘いというか、コクがあっておいしい。枝豆の王様と言われる意味が分かる」と笑顔を見せた。
連絡協議会の今野大介さん(45)は「今年は天候に恵まれ、品質は上々。だだちゃ豆を食べてもらい、多くの人を笑顔にしたい」と話していた。
今回、用意した品種はコクが強く「白山」と肩を並べるくらい多くのファンを持つ「甘露」。連絡協議会によると今月中旬に「早生白山」、20日ごろに本場「白山だだちゃ」の収穫を迎えるという。
2023年(令和5年) 8月9日(水)付紙面より
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鶴岡市立荘内病院(鈴木聡院長)で8日、高校生から模擬医療体験を通して地域医療の役割などを知ってもらう「オープンホスピタル」が行われた。高校生たちが聴診器を耳にして生体人形の心音や呼吸音を聴診したり、静脈注射を体験したりと実際の医療器具や技術に触れた。
将来の医師や薬剤師の確保に向け、医療の道を志す高校生から地域における中核病院の役割を知ってもらい、進路選択の一助としてもらうとともに、荘内病院で働く多職種への理解促進を図るもの。2011年に初めて開催し、コロナ禍での中止を挟み今回で11回目となった。
今回は鶴岡南、羽黒の両校から1、2年生計10人が参加。開会式の後、4グループに分かれて「気管内挿管」「心音・呼吸音の聴診」「静脈注射模擬穿刺(せんし)」「超音波診断」の各診断処置を体験した。
このうち生体人形を用いた心音・呼吸音の聴診では、同病院の医師や研修医の指導で高校生たちが聴診器を使用。医師から「患者の胸部や腹部に当てる丸い部分(チェストピース)は、平らな方で肺や胃など内臓を聴診する。くぼんでいるベル面は心音の聴診に使われる」と説明を受け、生体人形の疑似的な心音や呼吸音、内臓の動く音などを聴いた。
薬剤師を目指している鶴岡南高1年の齋藤優さん(16)は「超音波診断を体験して心臓や肝臓、胃などを探査してみたが、どこにどんな内臓があるのか探すのが大変。難しいけどやりがいのある仕事と思う」と話していた。
その後、高校生たちは医師志望と薬剤師志望に分かれ、消化器内視鏡検査や注射薬調製などを体験。手術センターやヘリポートを見学した後、午後からは手術の模擬体験や模擬患者の面談・服薬指導の見学などを行った。