2024年(令和6年) 6月27日(木)付紙面より
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徳川家康に関する知識を問う「家康公検定」が、今年も鶴岡市で9月に開催される。NHK大河ドラマ「どうする家康」で家康と家臣団が注目された昨年、徳川四天王筆頭で旧庄内藩主酒井家初代・酒井忠次公の縁で初の庄内開催が実現した。13回目となる今回の検定テーマは「大御所時代の家康公―家康公が築いた平和の仕組み」。
徳川家康生誕の地・愛知県岡崎市の「一般社団法人徳川家康公に学ぶ会」(代表理事・大林市郎岡崎商工会議所会頭)が、戦国乱世を収め天下泰平の世の礎を築いた家康の偉業を顕彰し、家康に学ぶ機会を提供しようと、公益財団法人徳川記念館(東京、理事長・徳川家広徳川宗家19代当主)と共に2010年から始めた。検定会場は当初、学ぶ会事務局を担当している岡崎信用金庫本店など岡崎市内だけだったが、家康ゆかりの静岡県に広がり、昨年からは鶴岡市と福島県会津若松市が加わった。「家康公と家臣団」がテーマとなった昨年の検定では、鶴岡会場で小学生から大人まで79人が受験した。全体では1562人が受験し、合格率は75・6%だった。
今回は9月21日(土)に実施する。試験時間90分で100問(四択、マークシート式)が出題され、100点満点の70点以上で合格となる。申込者にテーマに合わせたテキスト(副読本)が郵送され、これから7割程度が出題される。申込者全員にオリジナル記念品、合格者には合格証が贈られる。受験資格は特にないが、事務局側では小学校高学年以上を想定。受験料は一般2500円、小中学生500円。
鶴岡では荘内神社参集殿が会場となり、先着100人を受け付ける。申し込みは7月12日(金)までで、所定の申込書による郵送かファクス、またはホームページで受け付ける。問い合わせは岡崎信金地域振興部内の徳川家康公に学ぶ会事務局=電0564(25)7213=へ。
庄内地域での検定実施は、岡崎信金と鶴岡信用金庫(佐藤祐司理事長)との連携・交流が基になっている。鶴岡信金の担当者は「昨年のように庄内をはじめ、県内各地、隣県の歴史ファンの方々から挑戦していただければ」と話している。
2024年(令和6年) 6月27日(木)付紙面より
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東北公益文科大学の大学院公開講座が22日、鶴岡市馬場町の同大学鶴岡キャンパスで開かれた。
公開講座のテーマは「庄内地域の課題解決と企業経営~事業承継を考える~」。高齢化に伴い企業経営の世代交代が求められている中で、「親族承継」「社員承継」「第三者承継」をキーワードにした。
講師には、建設機械に取り付ける各種バケット製造のイワテック(鶴岡市東岩本)の宮崎正相談役(74)と産業用ロボット用ワイヤーハーネス製造の山形ハーネス(鶴岡市友江)の水口啓一社長(56)、漬物製造販売の老舗・本長(鶴岡市大山一丁目)の本間光廣会長(79)の3人を招いた。宮崎相談役が社員承継、本間会長が親族承継、水口社長は前社長から引き受けたいきさつについて紹介した。
公開講座には大学院生や学生、一般市民ら合わせて20人が参加。ウエノ(鶴岡市三和)の上野隆一社長を司会者に「事業承継のタイミングは」「経営権をバトンタッチして心配事はなかったか」「現在の状況は」といった参加者の質問に答える形で進めた。
その中で宮崎相談役は「還暦となる60歳前から承継を考え、65歳にはバトンタッチしようと決めていた。そのためには会社の借金はゼロに、プールしたお金で設備投資ができるようにした。この間、新社長に推す工場長(現・佐藤広幸社長)と意識の共有を図り、スムーズに移譲できたと思う。今は自分から口を出すことはせず、佐藤社長を支える役目に徹している」と振り返った。
水口社長は「新社長として継承するものはする、もちろん新事業展開にも挑戦する、というスタンスを大切にしている。何かと社長業は忙しさやプレッシャーからネガティブに受け取られがちだが、決してそうでもない。やりがいと楽しさがあることを理解してほしい」と話した。
本間会長は「息子が後を継いだが、今の若い人は仕事とプライベートの区別をきっちりするところが良いところ。新商品の開発を進める中で、漬物業界とは全く関係ない分野からヒントを得ていることもプラスに働いている。今後『100年企業』を目指す経営者にとって一番大切なのは、やはり常に挑戦する気持ちを持ち続けることではないだろうか」と語った。