2024年(令和6年) 7月7日(日)付紙面より
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鶴岡市のお盆(7月)の時期に出回る超極早生種の茶豆「つるおかぼんちゃ豆」が同市寺田地区などで収穫時期を迎えた。昨年と比べ春の霜害、ひょう害がなく、その後の好天で生育が順調に進み、甘みとうまみが乗って風味は上々という。6日から同市布目の庄内観光物産館で販売が始まり、鶴岡の“枝豆シーズン”の到来を告げた。
つるおかぼんちゃ豆は元山形大客員教授の赤澤經也さんが「極早生だだちゃ豆」を親として育種し、2013年3月に「赤澤1号」として品種登録された。7月に食べられる枝豆としては甘み、うまみの高さが特長。
契約栽培している「ふるさと本舗直売グループ」(石塚寛一代表、メンバー5人)は今年4月上旬、前年並みの1・5ヘクタールで作付け。このうちメンバーの池原扇さん(58)=同市寺田=が5日に試し採りし、6日の出荷開始に備えた。収穫は例年より2日ほど早いという。
池原さんは「6月の好天とその後の適度な雨で生育が順調に進んだ。花付きが良く、霜害の影響があった昨年に比べて苗の丈も伸び、昨年以上の収量になりそう。太陽の光をたっぷり浴び、甘み、うまみも十分に乗っていると思う」と話した。
また、7月以降の枝豆各品種については、昨夏の猛暑で昨年の種の発芽率が低下し一部の生産者で苗が不足したものの、好天を受けて生育は順調。今後、極端な長雨がなければ十分な収量が期待できるという。
つるおかぼんちゃ豆の収穫はお盆の13日前後にピークを迎える。庄内観光物産館では1袋360グラム入り850円(税込み)で、6日から約1週間販売する予定。営業開始は午前9時からで、なくなり次第終了。問い合わせは同物産館=電0235(25)5111=へ。
2024年(令和6年) 7月7日(日)付紙面より
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海岸沿いの丘陵に森を育てて良好な海の環境につなげる「魚の森づくり活動」が6日、鶴岡市油戸の「魚の森」で行われた。参加した小学生らがカシワなどの苗木を植えるとともに、海にヒラメの稚魚を放流して森・川・海の連環を学んだ。
油戸漁港南側の丘陵地にある魚の森は、広さ約1・6ヘクタール。県の「魚の森づくり」モデル事業の助成を受け、1997年度から3年かけて整備された。鶴岡市の呼び掛けで、地元の住民や漁業者らがこれまでにクロマツやカシワ、アキグミ、ネムノキなど約3200本の苗木を植樹し、ボランティアで下刈りなどの森づくり活動を続けている。
この日の活動には鶴岡緑の少年団のメンバーや加茂水産高生、油戸住民会、油戸や由良、小堅地区の漁業関係者ら約90人が参加。手分けして下刈りやつる切り、カシワとアキグミの苗木30本の植樹に汗を流した。
約1時間の作業に引き続き、魚の森の沢を経て水が流れ込む油戸海岸の砂浜に移動して、同市三瀬にある県栽培漁業センターで生産されたふ化後約60日で体長4センチほどに成長したヒラメの稚魚約1500匹を放流。森と川と海の連環を体験的に学んだ。
鶴岡緑の少年団の藤島小5年、高橋羽礼(はれ)さん(10)は「苗木を植えるとき支柱をハンマーでたたいて土に打ち込むのが難しかった。ヒラメの放流と合わせて森と川と海がつながっていることを学べて良かった」と話していた。
2024年(令和6年) 7月7日(日)付紙面より
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津波を想定した情報伝達訓練が5日、鶴岡市の海岸線で行われた。湯野浜、加茂、由良、三瀬、堅苔沢の5地区の保育園児や小学生、福祉施設の高齢者ら沿岸住民合わせて約1500人が参加し、有事の際に備えた。
訓練は同市が防災行政無線システムを使って海岸線の市民が速やかに避難できるよう毎年実施している。今回は日本海沖でマグニチュード7・7の大地震が発生し、山形県沿岸全域に大津波警報が出されたことを想定した。
湯野浜小学校(石川敦校長、児童86人)では、防災無線で地震発生の第1報と大津波警報の第2報の情報を聞き、学校から小走りに海抜22・5メートルの高台に避難した。訓練を終えた全校児童に石山勝教頭は「大津波警報が発令された場合、湯野浜地区には11分で到達すると言われている。今回の避難完了時間はちょうど10分。命に関わる『1分の重み』を大切に受け止めましょう」と呼び掛けた。
沿岸地域にある老人福祉施設では施設スタッフと車椅子の高齢者らが、避難にどのくらいの時間を要するか確認した。