2024年(令和6年) 8月31日(土)付紙面より
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準絶滅危惧種に指定されている野鳥「カイツブリ」が鶴岡市西郷地区のため池にいるところを自然調査団体「フロラ山形」の会員が今月下旬にカメラに収めた。親鳥と6羽のヒナが水草をついばみながら「親子水入らず」のひとときを過ごしているという。
カイツブリはユーラシア、アフリカ、オセアニアの温帯地域に生息する。体長は25センチ前後。水辺の植物や昆虫などを食べる。直径50センチほどの巣を作り1回4~6個の卵を産む。雄と雌が交代で卵を温め20日間ほどでヒナがかえる。縄張り意識が強いことでも知られ、侵入をキャッチすると「キリッ、キリッ」と鋭い鳴き声を出して敵に突進する。池や沼地の埋め立てといった土地開発の影響を受け、全国的に生息数を減らしている。
西郷地区のため池では植物の植生を調べていたフロラ山形の会員が偶然、カイツブリの親子を見つけて撮影した。盛んに親鳥の後をヒナが付いて回り「とても愛らしい光景だった。野鳥に詳しい専門家によると庄内でも見かけることが少なくなったと聞く。元気に育ってほしいね」と話した。