2024年(令和6年) 9月8日(日)付紙面より
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出羽三山神社(阿部良一宮司)が行う女性だけの山伏修行「神子(みこ)修行道場」が6日、鶴岡市の羽黒山で始まった。全国各地からの参加者が10日までの4泊5日の日程で、山頂付近の「吹越籠堂(ふきこしこもりどう)」に寝泊まりしながら、三山の拝所を巡る山駆け、滝行や南蛮いぶしなどの荒行に挑む。
神子修行は1993年、出羽三山の開山1400年を記念し、それまで同神社では男性にしか許していなかった山伏修行を女性に開放する形で始まった。今年の参加者は23―74歳の73人。北海道から熊本県までの各地のほか、米国や欧州などの海外からの参加者もいた。
初日の6日は、頭に白い布の宝冠を巻き、紅花染めのそろいの装束の参加者たちが、随神門前に集合。神事の後、正午前にほら貝の合図とともに入山。雨が降る中、羽黒山の石段を登り、修行に入った。今回は昨年より日程を1日延ばし、5日間とした。
10回目の参加という東京都武蔵野市の50代女性は「山のエネルギーを頂き、自然と一体化できる。1年1回の心身のリセットです」、初めて参加した京都市の林富美さん(49)は「たまたま申し込んで、幸運にも参加できた。何かしらの縁を感じる。先入観を持たず、修行とはどんなものか体験したい」と話した。
2024年(令和6年) 9月8日(日)付紙面より
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鶴岡市の朝暘第四小学校6年生約80人が3日、地域学習の一環で学区内の田川地区を訪れ、平安時代後期から鎌倉時代初めにかけて南庄内を治めていた豪族・田川太郎一族の墓などの遺跡を巡り、地元の歴史や文化を学んだ。
田川地区の歴史的資源を活用したまちづくりや発信に取り組んでいる「ぶら田川隊」のメンバーが案内役となり、田川コミュニティセンターの歴史資料展示室、同コミセンの向かい側にある丘陵地「七日台」の山頂の田川太郎一族の墳墓群、戦国時代頃とみられる山城跡と防御のために深く掘られた堀切り跡、麓の岩屋千体仏などを訪れた。
岩屋千体仏で6年生たちは、ぶら田川隊から「願い事をかなえるため仏像を一体借りて自宅に持ち帰ってお祈りし、願いがかなった後は二体にして返す」という風習を聞き、興味津々の様子で見学。ガイド役は「受験の時に借りていくといいよ」と児童たちに語り掛けた。
ぶら田川隊のメンバーは「若い人に地元の歴史を知ってもらうことは大事なこと。今後ともこうした地域学習を継続していただきたい」と話していた。