2024年(令和6年) 9月26日(木)付紙面より
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「食」考える枝豆収穫 大山小 「大豆100粒運動」励む
「大豆100粒運動」を進めている鶴岡市の大山小学校(生田弥恵校長、児童293人)で25日、枝豆の収穫が行われた。1年生47人が、今年6月から学校の畑で育ててきただだちゃ豆を力いっぱい根元から引き抜き、収穫を体験した。
大豆100粒運動は、大豆栽培を通して「食」の大切さについて考える機会にしようと料理家で随筆家の辰巳芳子さん(99)が提唱した。2004年に長野の小学校で始まり、その後全国に広がった。
辰巳さんと親交があった「つけもの処本長」=同市大山一丁目=の本間光廣会長(79)と枝豆農家の齋藤健二さん(54)=同市栃屋=が協力し、9年前に大山小が県内では初めて100粒運動に参加。毎年1年生が種まきから収穫まで体験している。本年度は6月に晩生種の「尾浦」の種を畑に植え、夏休み期間を除いて毎日水やりや草取りなど世話を続けた。
この日の収穫は本間会長や生田校長も参加し、児童たちと一緒に枝豆を畑から引き抜いた。今夏の猛暑と大雨の影響で、収穫時期は前年に比べ約1カ月遅れとなり、苗の背丈も例年の3分の2ほど。収穫量もかなり少ないという。
小林すみれさん(6)は「みんなで一生懸命育てたから絶対においしい。ゆでて塩を振って早く食べたい」と笑顔を見せていた。収穫した枝豆はこの日、1年生の給食に出された。畑に半分ほど残した「尾浦」は大豆に育つまで待ち、12月に収穫する予定。来年用の種もこの時期に採るという。
鎌使い稲刈り体験 広瀬小 ぬかるむ田んぼ 精を出す
秋晴れとなった24日、鶴岡市羽黒地域の広瀬小学校(井田美紀校長、児童139人)の5年生20人が稲刈り体験を行った。
広瀬小では5年生で行う稲作の勉強の一環として広瀬地区自治振興会の協力で、学区内の後田にある阿部一信さんの7アールの田んぼの半分を利用し、田植えから稲刈りまで学習している。子どもたちは振興会や地元の農家の人たちの応援で、今年5月に手植えし、大きく育った雪若丸を鎌を使って刈り取った。
当初は20日に行う予定だったが、悪天候のためこの日に延期していた。雨水が引かずに、田んぼはぬかるんでいて、足を取られる児童もいたが、「切った株の上を歩いて」などというアドバイスを聞きながら、作業に精を出していた。体験した今井暖(のん)さんは「鎌で稲を刈るのは初めて。最初は足が沈んでしまい、バランスを取るのが大変だった。稲を束ねるのが難しかったけど、最後は上手にできた」と笑顔を見せた。刈り取った稲は早速脱穀され、乾燥してから5年生全員に1キロずつ分けるという。