2024年(令和6年) 10月11日(金)付紙面より
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荘内日報に連載中の「私の一冊」の運営や鶴岡市で本が読める施設のマップ作りを行っている「チームまちじゅう図書館」が主催する読書会「秋、丙申堂で読書会」が5日、同市の国指定重要文化財「旧風間家住宅 丙申堂」で行われた。
同団体は「『読書のまち鶴岡』をすすめる会」の内部活動組織として2017年に結成され、翌年「まちじゅう図書館マップ」を発行。19年にマップ掲載の施設で読書会を開催しようと同市田麦俣の「たにしの楽校」で1回目を開催。その後コロナ禍で中断し、団体も独立。読書会は継続して行っており、今回で5回目。丙申堂では昨年に続き2回目となる。20代から80代までの幅広い世代の20人余りが6つのグループに分かれ、持参した本を紹介しながら自由に語り合った。
鶴岡に来て2年目という女性は「この土地の事を知りたい」と読んだ森敦の『月山』を紹介。鶴岡弁での会話が続いて、なかなか読み進めることができなかったが「山に住む人たちの日常が語られ、今の時代だから貴重なのだと考えさせられた」と話した。また、「心身ともに体調を崩していたが、思い切って読書会に来てみて、話題が今の自分に共感できることが多々あり、本当に楽しかった」という男性もいた。主催者は「自分では選ばない本にも興味をひかれたという感想もあり、読書を通して人と出会う有意義な会であることを実感した。これからも続けたい」と話していた。