2024年(令和6年) 10月18日(金)付紙面より
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庄内地方を代表する秋の味覚・庄内柿の出発式が16日、鶴岡市羽黒町荒川のJA庄内たがわ中部選果場で行われた。今シーズンの初出荷で、この日は約5トンが大消費地の北海道へ向け、JR貨物による陸路で運ばれた。
同JAによると、今年の作柄は春先の低気圧による強風の影響が懸念されたものの、日照が良く果実の肥大も良好に推移。猛暑の被害を受けた昨年と比較して日焼け果もなく、同JAの集荷見込みは前年比プラス100トンの約2000トンとなっている。果実が大きく果肉も充実しており、味は甘くておいしいという。
集荷は5日に始まり、早生品種の刀根早生は今月中~下旬、主力の平核無(ひらたねなし)は同下旬に出荷のピークを迎える。収穫後、3日半ほどの脱渋処理を行い出荷される。
出発式には同JAやJA全農山形園芸部、県や市の関係者約15人が出席。JA庄内たがわの海藤喜久男組合長が「厳しい気象環境の中、生産者の適切な技術対応と努力で大玉の良品が数多く生産できた。秋の味覚を多くの消費者に届けたい」、同JA庄内柿生産組織連絡協議会の岡部順会長は「とても甘くておいしい柿ができた。手を掛けるほど立派になっていく育てがいのある果物であり、若い生産者にも栽培に取り組んでもらいたい」とそれぞれあいさつした。
テープカットの後、刀根早生が中心の600ケース(1ケース7・5キロ)を積んだ大型トラックが出発。JR酒田駅からコンテナごと貨物列車に積み込まれ、北海道に輸送される。
同JAの庄内柿は7割ほどが北海道に出荷され、首都圏方面にも出回るという。
2024年(令和6年) 10月18日(金)付紙面より
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鶴岡市の在来作物の一つ、ヤマブドウの収穫が最盛期を迎え、同市大針のなんば農園で13日、収穫体験が行われた。
ヤマブドウは、古くから日本の山に自生しており、甲州ブドウとともに日本独自のブドウとして知られている。ポリフェノールや鉄分を多く含み、健康食品としても人気が高い。
同農園の難波裕一社長の祖父が50年ほど前に、自生しているヤマブドウの棚を作り栽培を始めたが、栽培方法が確立されておらす苦労の連続だったという。現在は約1ヘクタールの畑で栽培し、ジュースやジャムなどの加工品の製造や収穫体験などを行っている。
この日は、ウオーキングとレクリエーションを組み合わせた例会を行っている鶴岡市の「たかだてスポーツクラブ」のメンバー20人をはじめ約40人が参加。難波社長が農園の歴史や摘み取りの説明などを行った後、参加者は用意された袋いっぱいになるほど、約1・5―2キロの房を収穫。その後、厚手のポリ袋に実を1粒ずつ外して入れた。昼には社長の妻・智穂さんが天然のマイタケやアケビ、ゼンマイ、栗などを使って手作りした「山の恵み弁当」とキノコ汁で、食欲の秋を満喫していた。摘み取ったヤマブドウの実は各自、自宅に持ち帰り、よく水洗いしてからつぶして煮ると、一晩で濃い紫色になり、皮や種をこすとジュースが出来上がる。
参加者は「ヤマブドウのジュースを毎日飲んで、体調も良い。毎年このイベントが楽しみ」「奥さんの作る弁当の大ファン。どれもこれもちょうどいい味付け」と話しながら、ジュースの出来栄えに思いをはせていた。
2024年(令和6年) 10月18日(金)付紙面より
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「出張こんタクinハチ公広場」が14日、鶴岡市の藤島ふれあいセンターで行われた。市民が訪れ、キッチンカーでパンやベトナム料理、焼き鳥を買い求めたり音楽グループの演奏を楽しんだ。
荘銀タクト鶴岡のプレオープンを記念し「みんなでタクトを活用し親しみの持てる場にしよう」と結成した市民有志「こんにちはタクト実行委員会」(渡部恵実行委員長)が企画した。2018年からパフォーマンスやマルシェなどさまざまな要素を盛り込んだイベントを定期的に開いている。
会場にはキッチンカーが勢ぞろい。キーホルダーやピアス、ポシェットなどを展示販売するマルシェエリアと音楽グループらのパフォーマンスエリアも設けた。
この日は午前10時半のオープンと同時に子どもを連れた家族らが次々と訪れ、リコーダーとチェロの4人グループ「アンサンブルmieux」や「オカリナアンサンブル・グレーニア」の演奏に聞き入った。創作細工のコーナーでは子どもたちがキーホルダー作りに挑戦。自分だけのオリジナル作品を仕上げ、笑顔を見せていた。