2019年(令和1年) 10月26日(土)付紙面より
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淡水魚に造詣が深く、長年にわたり遊佐町の小中高校で外部講師を務め、先月15日に急逝した故鈴木康之さん=享年(66)=の遺志を受け継いでいこうと、同町の藤崎小学校(村上秀夫校長)の6年生23人が24日、総合学習の一環として学校近くを流れる西通川の清掃活動を繰り広げた。胴長を着けた児童たちは汚れるのも気にせず、次々とごみを拾い集めていた。
鈴木さんは酒田市内でラーメン店「味好駅東店」を経営する傍ら、町内の小中高校が展開する、特に月光川水系をフィールドとした総合学習の際に外部講師を務め、児童・生徒たちに水や生き物に触れる楽しさを紹介してきた。
藤崎小では、前身の一つ、旧西遊佐小時代から20年近くにわたって西通川をテーマにした総合学習を繰り広げ、鈴木さんは年5回ほど来校。講義を行ったり、一緒に川に入って淡水魚を捕まえるなどの活動を展開してきた。これらが評価されて鈴木さんと西遊佐小は2012年、県制定「環境やまがた大賞」を共同で受賞した。藤崎小によると、鈴木さんは本年度、2回来校し同川でフィールドワークを展開。講義をする予定もあったという。
この日は秋晴れとなる中、胴長姿の児童たちは月光川と日向川を結ぶための造成された西通川へ。空き缶や空き容器などとともに、土砂が堆積してなかなか取れないビニールシートや堆肥袋などもあり、協力して集めていた。
児童の1人、石山絢士君(12)は「5月に鈴木さんと一緒に川に入り、西通川に生息する生き物のことを詳しく教えてもらった」と振り返り、「人が入って遊ぶことができる、さまざまな種類の魚が生息する西通川にしたい」と話した。