2024年(令和6年) 8月13日(火)付紙面より
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新型コロナ禍以前に酒田市中心部で行われていた夏の風物詩「酒田湊・甚句流し」を踏襲したイベント「さかた夏の縁日まつり」が11日、同市の中通り・大通り両商店街で行われた。酒田の繁栄ぶりを唄う「酒田甚句」の音色が流れる中、踊り手が舞を披露、夏の港都を熱気が包んだ。
甚句流しは、「しゃん酒田はよい港/繁昌じゃおまへんか」と唄う酒田甚句に合わせ、踊り手が練り歩く催しとして1995年にスタートした。2000年からは若い世代の参加を促すため、アップテンポにアレンジした曲で創作ダンスを踊る「S―Jinku」も導入。コロナ禍以前の19年まで「酒田花火ショー」とともに「酒田港まつり」として開いていた。
酒田観光物産協会(西村修会長)や地元商店街などで組織する実行委員会(実行委員長・西村会長)が22年、中心市街地の活性化など狙いに全面リニューアル。3年目の今年は酒田甚句踊り、S―Jinkuとともに▽ミュージックフェスティバル▽はたらく車大集合▽浜田小児童による伝統芸能披露―のほか、中央公園や大通り緑地ではビアガーデンも行われた。
このうち甚句踊りは、大通り商店街約300メートル区間を周回する輪踊り形式で実施。そろいの浴衣や法被を着た民舞団体や小学校、職場グループが参加したほか、飛び入りコーナーも設けて「酒田甚句」に合わせ午後6時ごろから舞を披露。日中の暑さが残る中、沿道にはうちわを手にした市民、帰省客らが押し寄せて夏の酒田を満喫していた。