2024年(令和6年) 8月17日(土)付紙面より
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先月の記録的な大雨で甚大な被害が出た酒田市北青沢の家ノ前、小屋渕両集落で15日、押し寄せた土砂の撤去作業が始まり、重機数台が出て青沢簡易郵便局前の道路から順次手掛けた。
両集落は今回の大雨で氾濫した荒瀬川右岸域にある。特に小屋渕集落はほぼ全世帯が土砂で埋まり、壊滅に近い状態で住民は避難生活を余儀なくされている。
大雨の影響で崩壊した上青沢の国道344号中台橋付近の応急復旧工事が9日までに終了し、片側交互通行に移行。重機が入ることができるようになったため、15日午前8時ごろから本格的な土砂の撤去がスタートした。住宅1階部分が土砂で埋まったという男性は「(被害は)ひどいもんだ。これからどうなるんだろう」とぽつり。市土木課によると、押し寄せた土砂の全体量は把握できておらず、民家敷地内での作業を含めニーズを聞きながら今後しばらく継続するという。
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記録的大雨で甚大な被害が出た酒田市では、被災した家屋の片付けなど災害ボランティアによる活動が続く。市災害ボランティアセンター事務局の市社会福祉協議会(桐澤聡会長)によると、先月30日の活動開始から今月14日までの間、延べ1296人のボランティアが駆け付けて八幡・松山両地域、西荒瀬地区で活動。16日は東北公益文科大の学生有志、モンテディオ山形ユースのメンバーら地元の「若い力」が参加、ボランティアの輪は広がる。
同日、荒瀬川が氾濫し多くの泥水が流れ込んだ同市麓の民家庭の泥かきを担当した、いずれも公益大1年の中村亮汰さん(19)と山崎響希さん(19)は「災害ボランティアは初めての体験。少しでも被災者の力になれば」と額に汗しながらスコップを操っていた。市社協によると、17日は酒田南高の生徒有志も活動を展開するという。