2024年(令和6年) 11月9日(土)付紙面より
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80歳以上で自分の歯が20本以上ある高齢者を表彰する、鶴岡地区歯科医師会(毛呂光一会長)主催の本年度の「8020よい歯の長寿賞」の受賞者が決まった。2日に受賞者代表3人に毛呂会長から表彰状が手渡された。
「8020運動」は1989年に厚生省(当時)が提唱して始まり、全国的に展開。鶴岡地区では92年から毎年、歯科医師会主催で80歳以上の市民に応募を呼びかけ、「よい歯の長寿賞」として表彰している。対象者が居住する鶴岡市・三川町・庄内町の広報などで公募し、各歯科医院での審査を行った結果、33回目の本年度は194人が受賞者に決まった。毛呂会長が受賞者代表3人の自宅を訪れ、「生き生きとした生活を送るためには噛(か)むことが大事で、丈夫な歯を持っている人は健康寿命も長いことが分かってきました。今後は、ますますご自分の歯を大切にしていただき、ぜひとも歯の大切さをご家族や若い世代の方々にお伝えいただけましたらありがたいと思います」と述べ、表彰した。
訪問を受けた代表受賞者の石川ミツコさん(80)=庄内町堀野=は「若い頃から歯間ブラシを使っている。歯科医院で薦められたフッ素入りの歯磨き剤も使って自分の歯で食べ続けたいと思っている」、五十嵐猛夫さん(80)=三川町青山=は「かかりつけの歯科医師・歯科衛生士のおかげで歯を保っている。歯磨きについてはしっかりと心掛けている。自分の歯でなんでも噛めるのは幸せだ」、長南博昭さん(81)=鶴岡市馬場町=は「歯は健康の入り口。寿命が延びたのも歯科医師のおかげだと思うし、健康寿命を延ばすつもりで歯を大事にしている」とそれぞれ謝辞を述べた。
今回の受賞対象の最高齢者は1929(昭和4)年生まれの95歳。夫婦での受賞、親知らずを含め1本も歯を失ったことがない人の受賞など受賞対象者も多様になってきている。鶴岡地区歯科医師会の担当者は「ご高齢のかくしゃくとした受賞者と接すると、『お口の健康』と『健康寿命』との関連を実感できる表彰だった」と話した。