2005年(平成17年) 9月30日(金)付紙面より
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平田町が山楯地区の丘陵地に建設した悠々の杜(もり)温泉施設「アイアイひらた」が10月11日にオープンする。庄内平野や鳥海山が見渡せる大パノラマをセールスポイントに、直売所、そば打ち体験に利用される活性化施設を一体的に整備し、町内外からの誘客を図る。
町が1999年、第4次町総合計画の策定時、町民アンケートを実施したところ、「ほしい施設」の上位に温泉施設がランクされた。一昨年秋に山楯地区で温泉掘削に着手、昨年冬に地下約1300メートルの地点で湯脈を掘り当て、温度32度のお湯がわき出した。成分分析で疲労回復や冷え性、神経痛などに効能があるとの結果が出た。
その後、町は山楯の標高約100?の高台で入浴施設の建設をスタート。名称は公募により「アイアイひらた」に決まった。「ふるさと創生事業」を活用し、89年に温泉探査を実施して以来、17年近い歳月を経て町民待望の施設が完成した。
木造一部鉄筋コンクリート造り平屋建てで、床面積は約980平方メートル。大浴槽や露天風呂、サウナを備え、加温燃料には環境に優しいバイオマスエネルギーの「木質ペレット」を使用する。浴槽、露天風呂からは庄内平野、鳥海山を一望できる。
施設内には農林水産物直売所と食堂も設けられる。直売所では施設がある鳥海南麓の農地で栽培された農作物や山菜、加工品などを販売。食堂では地元の食材を使った料理が提供される。
隣接する活性化施設は、そば打ち体験などに使用される体験学習交流室と^k2つの研修室で構成。各種体験学習や会合などに利用できる。アイアイと渡り廊下でつながっている。土地の購入費なども含めた総事業費は県工事分も含め約11億7000万円。
10月11日午前中に竣工式などを行い、午後2時にオープン。入浴料は大人350円、小学生200円。営業は午前10時から午後10時。問い合わせはアイアイ=電0234(61)7520=へ。
平田町の丘陵地に建設された「アイアイひらた」