2005年(平成17年) 12月15日(木)付紙面より
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鶴岡市などの海岸部で14日、日本海の荒波が生み出す「波の花」の現象が見られた。花びらが散るように白い泡が風に乗って空中を舞う姿が、国道を行くドライバーたちの目に触れた。
冬の風物詩・波の花は海に突き出た断崖に沿って、大小の泡が海面から舞い上がり、風に流され飛ぶ現象。地方によって「波の雪」と呼ぶこともある。大波が激しく岩場にぶつかり、塩性プランクトン(藻類)を含んだ海水が複雑に混ざり合って生まれるやや粘りのある空気泡が、海上からの強風にあおられて空高く舞い上がる。
鶴岡市三瀬の国道7号沿いでは、荒波が打ち寄せる岸壁の下部が波の花で真っ白になっており、海からの強い風が吹きつけるたびに大小の泡が激しく空中を舞う姿が見られた。国道を行くドライバーたちは波の花を横目に、強風で車をあおられないよう注意深く走行していた。
「波の花」が、厳しい冬の訪れを伝えていた=14日、鶴岡市三瀬
2005年(平成17年) 12月15日(木)付紙面より
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国土交通省酒田河川国道事務所が鶴岡市宝田―本田間で計画を進めている国道112号「鶴岡北改良」は20日、本田地内で起工式を行い、着工する。国道112号鶴岡東バイパスと同7号三川バイパスを結び、鶴岡警察署北西の道形交差点付近の渋滞や市街地の交通混雑の緩和を図るもの。北側から整備を進め、平成20年代半ばの供用開始を目指す。 国道112号は道形交差点で直角に曲がっている。周辺には鶴岡中央工業団地など市内の主要な工業団地が立地していることもあり、朝夕の通勤ラッシュ時には南側に約1・2キロの渋滞(1999年調査)が発生するなど、混雑している。
このため同河川国道事務所は、付近の渋滞を緩和するとともに、国道7号鶴岡バイパスや同345号バイパスと環状道路を形成して市街地の交通混雑を緩和し、高速道路や庄内空港などへのアクセス向上を図ろうと、鶴岡北改良を計画。1999年3月に都市計画決定され、2003年度に事業着手した。
整備区間は鶴岡市宝田の道形交差点から本田の国道7号三川バイパスの南端まで延長2・0キロ。標準幅員は28メートル、4車線で、供用開始時は暫定2車線の予定。道形交差点から西側に伸び、鶴岡二中の南側を経て、茅原スポーツセンター付近までの延長約700メートルは既存の市道を拡幅する。その先から北に曲がり、国道7号三川バイパス南端の丁字路まで延長約1・3キロは新たな道を整備する。
途中、青竜寺川に架かる市道の徒歩(かち)橋付近を通るため、徒歩橋を現在より南側に架けるとともに、国道112号としても新たに鶴岡北橋(仮称、延長40メートル程度)を整備する。
04年度に北側から用地買収を進め、本年度末まで全延長の約50%を買収の予定。工事は、本年度から来年度にかけては鶴岡北橋周辺の軟弱地盤対策として盛り土、その後、市道の切り替えなどを進める計画。全体の総事業費は約60億円を見込んでいる。
20日の起工式は午後3時から、本田の国道7号三川バイパス南端付近で行う。地権者や工事関係者を含め約100人が出席し、工事中の安全を願う。