2005年(平成17年) 12月21日(水)付紙面より
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青色回転灯を装備したパトロール車で酒田市内を巡回、不審者に目を光らせる防犯団体「酒田タウンポリス」(佐藤康春代表、会員60人)の出発式が19日、同市の中町モールで開かれた。
広島、栃木両県で下校途中の子供を狙った殺人事件が相次いだことを受け、機動力を生かし効果的な防犯パトロールを行うことで、同様の犯罪を撲滅しようと、酒田警察署と酒田地区少年補導員連絡会が結成した。同連絡会員6人から計6台のワゴン車など借り受け、県警本部と山形陸運支局に対し、自主防犯組織を示す青色回転灯の装備を申請し認められた。
同連絡会員がタウンポリス会員となり、青色回転灯を装備した車両に乗り込み巡回する。県警本部によると、行政関係ではなく民間から借り受けた車両をパトロール車にするのは全国でも珍しいという。
この日の出発式には会員、同署員ら約150人が出席。同署の山村二三男署長が「パトロールに期待する」と会員たちに訓示。佐藤代表が「子供たちが犯罪被害に遭わないよう活動をしたい」と決意を述べた後、会員たちがパトロール車に乗り込み市内の初巡回に出発した。
このパトロール車は連日、小学校1、2年生の下校時にあたる午後2時半から高校生の部活動が終了する午後7時までの間、同市内をくまなく巡回する。
青色回転灯を装備したパトロール車が巡回に出発
2005年(平成17年) 12月21日(水)付紙面より
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酒田市は、耐震基準が強化された1981年以前に建設された市が管理する約160の全公共施設を対象に来年度から耐震診断を実施する。19日に開かれた12月定例市議会一般質問で阿部寿一市長が明らかにした。防災施設や避難施設に指定されている小中学校やコミセンが優先されるとみられる。
耐震対策の現状と計画に関する関井美喜男議員の質問に阿部市長は「市が管理する約680の施設のうち、81年以前に建築された施設は小規模のものを除いて約160棟ある。これまでは老朽化の度合いに応じて耐震診断を行い、建て替えしてきた。老朽度、機能低下が基準だった。社会情勢を踏まえ、計画的に(耐震診断を)実施する時期にきている。優先順位を考慮し、年次計画を策定する準備をしている」と答え、段階的に耐震診断を実施する考えを示した。
市建設部によると、81年以前に建設された新市全体の公共施設160棟の中には市役所庁舎や酒田地区消防組合本部など災害発生時の拠点となる施設も含まれている。避難施設に指定されているコミセンや小中学校校舎も多く、診断は学校施設が優先されるとみられる。
耐震診断実施の背景に耐震データ偽造問題があり、市幹部は「事件を受けてここ1週間で決めた。来年度当初予算に耐震診断関連の事業費を盛り込みたい」と話した。全施設の診断を終えるまでの期間は10年程度とみられている。