2005年(平成17年) 12月25日(日)付紙面より
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今年で30回目を迎えた田川地区高等学校合唱祭が23日、鶴岡市中央公民館で開かれ、地区の8高校の合唱部の生徒らが日ごろの練習の成果を披露した。
田川地区高等学校文化連盟合唱専門部(部長・菊地清山添高校長)が毎年この時期に開いているもので、今年は30回記念を銘打って開催となった。鶴岡東、鶴岡北、鶴岡南など地区の8高校の合唱部や音楽部が参加し、ポップスやミサ曲などバラエティーに富んだ演目を繰り広げた。
このうち庄内総合、羽黒、鶴岡中央、山添、庄内農の5校による合同演奏では生徒、合わせて約50人が谷川俊太郎作詞の「未来」、平井堅の「キミはともだち」の2曲を熱唱し、大きな拍手を浴びた。
また、第4回大会(1979年)から始め、恒例となった中学校招待演奏として鶴岡一、鶴岡二、鶴岡三、鶴岡五の4中学校の合唱部、各高校の顧問の先生によるグループ「タガワ・スコラーズ」も出演し、花を添えた。
主催の合唱専門部は30回を記念し、第1回大会(1976年)から今回までのプログラムを1冊にまとめた記念誌「30年のあゆみ」を制作し、今回参加した生徒たちに配った。
担当の教師は「中学などと交流しながら、こんなに地域を挙げて合唱に取り組んでいるところはないのでは。記念誌でそんな歴史や先輩たちの思いを感じてもらえたら」と話していた。
日ごろの練習の成果を披露した合唱祭
2005年(平成17年) 12月25日(日)付紙面より
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庄内たがわ農協(本所・鶴岡市、黒井徳夫組合長)の臨時総代会が23日、庄内町余目の温泉複合施設・梵天で開かれた。利用者の減少に伴う売り上げの伸び悩みから来年3月末で同複合施設の温泉とプール事業を廃止、運営する梵天(社長・黒井組合長)を解散する議案など原案通り可決した。同農協によると、同施設一階部分を改装し新余目基幹支所を置くほか、多目的ホールは今後も運営する方針。
複合施設・梵天は1989年、合併前の新余目農協が温泉、プール、多目的ホール、Aコープ店舗を備えた生活総合センターーとして開設。庄内たがわ農協設置後の2000年には同農協と全農庄内本部が計5000万円を出資(庄内たがわ農協4500万円、全農庄内本部500万円)し、子会社・梵天を設立。Aコープ店舗を除く施設全般を運営してきた。
同農協によると、近隣地域に同じような温泉施設が開設されたことを受け利用者が減少。温泉事業を比較すると、梵天の利用者は一日平均300人で、鶴岡市羽黒町地区のゆぽか1000人、同市櫛引地区のゆ?TOWN600人、同市藤島地区のぽっぽの湯700人におよばない。プール事業に関しても年間の利用者はここ数年は600人前後で推移。「スイミングスクール会員は余目地区の子供たちが大半を占める。少子化の影響で伸びていない」(同農協)という。
これまで施設の一部改修、温泉優待日設置、プールの夏休み特別講座などで経営改善に努めてきたが、2005年9月期決算で累積欠損金が出資金を上回り今後も収支改善の見通しはない上、老朽化した施設外壁工事など修繕費として1億2000万円ほどが見込まれていることから運営を断念した。各地で組合員を対象にした地区座談会を開き状況を説明した。
総代会では、黒井組合長が「利用者を増やす努力はしてきたが、農協本体に影響ができないよう解散を判断した」と解散議案提出理由を説明。出席者からは「経営責任はないのか」など意見が出され、黒井組合長は「このまま続けていくと農協、組合員に影響が出てくる。経営検討会を開くなど経営努力はしてきた」など説明。採決の結果、賛成多数で解散議案を可決した。
一方、温泉、プールについて、庄内町から行政主導で経営可能かどうか検討する委員会を設置したいという提案があったことを示した。黒井組合長は「行政にはできる限り支援していく。温泉の源泉は止めない」と話した。
来年3月で温泉とプール事業廃止が決まった梵天