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2006年(平成18年) 9月27日(水)付紙面より

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阿部三川町長が辞職、合併協離脱 鶴岡との協議「主要事業認められず」

 三川町の阿部誠町長は25日、鶴岡市との合併協議に関して「三川中学校の早期改築など町の主要事業が鶴岡市側に受け入れられず、町内でも合併へ賛成、反対を唱える住民の対立構造が深い。これ以上、合併協議を進めることはできない」として、五十嵐慶一町議会議長に辞職届を提出した。今月30日付で辞職する。町長の辞職に伴い、町選挙管理委員会が通知を受けた日から50日以内に出直し町長選が行われるが、阿部町長は「合併反対」の立場で立候補する可能性を示唆した。

 阿部町長は同日午前、富塚陽一鶴岡市長のもとを訪れ、辞職と合併協議からの離脱を伝えた。同日午後、町役場で記者会見を開き、「今月、3日間にわたり開いた合併説明会で、住民の間に対立構造が残っていることを感じた。その中で(合併の是非を問う)住民投票条例の制定を求める住民側からは、『住民投票が議会で否決されるなら、町長と議会のリコールも考えている』と発言もあり、一つの大きな判断をせざるを得ないと考えた」と、町内の混乱を収拾できなかったことが辞職の一因と話した。

 その一方、「合併協議を重ねる中で三川中学校の改築、庄内中央拠点地区の整備、住民負担の激変緩和などについて主張してきたが、鶴岡市側に受け入れられなかった。こちらから合併を申し出たのだが、町の将来と町民の生活を考え、これ以上合併協議を進めるのは難しいと判断した」と説明した。

 また、今後の対応について「後援会に経過を説明し、話し合った上で近日中に結論を出したい」と言明を避けながらも、「(出直し町長選に)立候補する場合、合併反対の立場を取ることになるだろう。これからの町の方向性、行政サービスの在り方を自分なりの方法で住民に伝えていきたい」と立候補への意欲をにじませた。

 阿部町長の辞職を受け、齋藤平一郎助役も同日、阿部町長に辞職届を提出し受理された。10月1日からは総務課長が職務代理者に就き、収入役が空席の同町は三役不在の異常事態となる。

 三川町を含む庄内南部7市町村は2004年10月、合併協定書に調印した。しかし同月、町議会が合併関連議案を否決し、三川町は合併協を離脱した。その後、合併賛成派の住民団体が町議会の解散を請求するリコール運動を起こし、05年1月に町議会は解散。出直し町議選では合併賛成派議員が多数を占めた。今年1月、阿部町長は富塚市長に合併を申し入れ、7月以降は合併に向けて法定協で協議を続けていた。

辞職表明する阿部誠三川町長
辞職表明する阿部誠三川町長



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