2006年(平成18年) 9月28日(木)付紙面より
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北前船の航路として栄えた庄内―秋田間の海岸線をコリドール(回廊)に見立て、連携して経済・文化を活性化、現代版「出羽国」を復活させるための株式会社「北前船庄内」の発起人準備会が27日、酒田市のガーデンパレスみずほで開かれた。年内にも同社を設立し、一般にも出資を呼びかけて事業基盤を拡大しながら、「出羽国」「北前船」を前面に打ち出した観光ルートの開拓や特産品の開発など、事業を本格化させていく方針を確認した。
秋田公立美術工芸短大(秋田市)の石川好学長、東北公益文科大の小松隆二学長の2人の提唱による北前船コリドール構想の実現化を図る推進母体。今年5月に新田嘉一・平田牧場会長が「株式会社北前船」の設立を提唱し、庄内、秋田でそれぞれで設立することにし、準備を進めている。
庄内では新田さんを中心に、地元企業の関係者ら10人が発起人として名乗りを挙げた。今後、来月2日には発起人準備会として酒田市で建築家、安藤忠雄さんの講演会を主催し、その場で会社の「出航宣言」を行う。同3―5日には中国黒龍江省ハルビン市から来庄するゴルフツアー客約160人の歓迎、12月には正式に発起人会を立ち上げ、設立、登記を行う。
この日の準備会には代理を含め発起人10人が出席。新田さんはあいさつで「まず行動を起こすことが先決。ここ庄内に住んでいる人が行動を起こすことが大事」と設立に向けた意欲を語った。その後の協議で、設立時資本金は100万円とすることや当面のスケジュールなどを確認した。
新田さんのほか、発起人は次の通り。
本山彌(庄内交通会長)町田睿(荘内銀行頭取)黒澤洋介(山形新聞社社長)園部稔(山形放送社長)渋谷二三男(ホテル王将社長)石川鐵雄(豊栄商事ホテル八乙女社長)大場清悦(日向川鮭漁業生産組合理事)新田嘉七(平田牧場社長)橋本政之(荘内日報社社長)
年内にも北前船庄内を設立することを確認した準備会