2006年(平成18年) 1月11日(水)付紙面より
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鶴岡市の山王商店街振興組合(三浦新理事長)は、同商店街の市民サポート組織「山王わくわくクラブ」づくりを進めている。会員登録すると、限定抽選会や商品の割引きサービス、「お買い得情報」の案内をメーンにした特典がある。三浦理事長は「山王商店街に関心を持って、日ごろ気軽に立ち寄ってくれる応援組織のようなものを設けようとクラブづくりに取り組むことにした。市民とともに魅力ある中心商店街をつくっていきたい」と会員登録の拡大を目指している。
かつて「荒町」と呼ばれた山王商店街は、東西約400メートル区間に現在58店舗が営業している。江戸時代から続く歴史と伝統があり、長年、市民生活を支えてきた。
車社会の進展に伴う大型店の郊外進出が進み、全国的に中心商店街は厳しい状況に置かれている。山王商店街も最盛期には100店舗近い店が軒を連ねていたが、年々減少傾向にある。
こうした中で同商店街は、感謝セールのひとつとして「ナイトバザール」(毎年5?10月の第3土曜日の夜)を開き、買い物客のハートをつかむなど、独自のアイデアで新たな商店街づくりを進めている。
「山王わくわくクラブ」も、そうした取り組みの一つ。買い物客との距離を縮め、昔ながらの中心商店街の良さをアピールしていこうと企画した。
昨年12月中旬にクラブ会員の募集を開始。それに合わせて行った「山王わくわくセール」では1万円分の「荘内藩藩札」(プレミアム付き商品券)が当たる会員限定の抽選会などが人気を集めた。
「わくわくクラブ」の登録数は現在約250人。会員には商品の割引や売り出し情報を提供するほか、商店主たちとの意見交換の場を持ち、魅力のある商店街づくりについてもアイデアを出してもらう。
三浦理事長は「ただ会員を増やせばいいというものでもないが、年内までに1000人程度の登録を目標にしている。市民とともに中心商店街の将来について考えながら『行ってみたい、買ってみたい商店街づくり』を目指していきたい」と話している。
「わくわくクラブ」の会員登録は、山王商店街の各店でできる。入会費や年会費は無料。詳しい問い合わせは振興組合事務所=電0235(24)8987=へ。
特典がある「山王わくわくクラブ」の会員証
2006年(平成18年) 1月11日(水)付紙面より
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酒田市は、同市中町三丁目の再開発地区「中町サンタウン」で建設されている複合ビル内に、子育て支援機能を中心に、男女共同参画、市民相談など多面的な公的サービス機能を集積する「交流ひろば」の整備を進めている。同複合ビルの供用開始に合わせ、3月1日にオープンする予定。
交流ひろばを整備しているのは、酒田中町三丁目地区市街地再開発組合(理事長・中島良明本間病院長)が主体となって昨年1月から中町三丁目第1ブロックに建設している複合ビル(鉄骨・鉄筋コンクリート造り12階建て、延べ床床面積約9800平方メートル)の1、2階。上層階にマンション50戸や小売店、診療所が入る同ビルに、老若男女が自由に集い交流する機能を集積し、中心市街地の活性化につなげる狙い。
集積する主な機能は、現在は市総合文化センター内にある「児童センター」「酒田ファミリーサポートセンター」、船場町の「国際交流サロン」「男女共同参画センター」、市役所内で実施している「市民相談室」「消費生活センター」の6種。
設備としては、1階に遊戯室(284平方メートル)、相談室(大小3室)、事務室、市の福祉乗り合いバス「るんるんバス」専用の停留所と待合室、2階に遊戯室(85平方メートル)、畳の読書コーナー、工作室などと使える多目的スペース、オール電化の調理室、研修室、談話室などを整備する。
二つある遊戯室は、1階は主に幼児から小学校低学年児の利用を想定し、大型遊具などを配置する。2階は3歳ぐらいまでの乳幼児向けで、隣接の談話室は子供が遊んでいる間に母親らが交流する空間を想定している。
中核となる児童センター機能は愛称「親子ふれあいサロン」として再スタートする。現在と同じように児童厚生員3人や市職員が遊びの指導や子育ての相談などに当たる。
利用時間は交流ひろば全体としては午前9時から午後10時(日・祝祭日は午後5時)まで、親子ふれあいサロンは午前9時から午後5時まで。利用は原則として無料(調理室、研修室は有料)。利用者には、複合ビルに整備される駐車場の無料駐車券を発行する。
交流ひろばの子育て支援機能について、市児童課では「保護者へのアンケート調査で、親子で安心して遊べる場所が少ないことや、子育ての負担感が大きく相談体制の充実などが課題となっていた。そんな課題への対応や子育て情報の発信など、今後の市の子育て支援の施策展開の拠点にしていきたい」としている。
酒田市が交流ひろばを整備している中町三丁目第1ブロックの複合ビル