2006年(平成18年) 1月31日(火)付紙面より
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酒田市の中学生海外派遣事業「はばたき」の報告会が市総合文化センターで開かれ、アメリカ生活を体験した20人の中学生が異文化に触れた感想を語った。
同市は、交際交流の促進と国際感覚を身に付けた若者の育成を目指して1996年度に15人の中学2年生をアメリカ・オハイオ州に派遣。以後、同時多発テロが発生した2001年を除き毎年、20人前後が同州を訪問し、中学校への体験入学、ホームステイを通して交流活動を繰り広げている。
9回目の今回は昨年11月2日に庄内を出発。同月12日まで10泊11日の日程で米国を訪れ、オハイオ州デラウエア市のデンシー中学に3日間、体験入学したほか、ニューヨーク市内を見学した。
報告会では団長を務めた酒田一中の鳥海綏士校長が「言葉は通じなくとも心に国境はないと感じた。貴重な体験をしながら小さな親善大使として実績を残してくれた」と訪問を振り返った。
続いて団員たちがステージに上がり、パワーポイントで訪問時の写真を紹介しながら米国での生活などについて語った。参加者は「11月なのに中学校の校舎内は温かく半そでで十分。みんな気さくに声を掛けてくれる」「制服もなく、おしゃれな人が多かった。自由の国を実感した」「人も物も日本とはスケールの大きさが違った」などと感想を述べていた。
また、28日には先月21日から4泊5日の日程で36人の市内の小学生が沖縄県今帰仁村を訪問した交流事業・少年の翼の報告会も同センターで行われた。
中学生たちがアメリカ訪問の感想を語った
2006年(平成18年) 1月31日(火)付紙面より
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庄内地域の農業者グループが手掛けた農産加工品をPRする「農家が育てた庄内加工食品フェア」が30、31の両日、酒田市のAコープ庄内みどり店と鶴岡市の同ふじしま店で開かれ、15グループが新商品の試食やアンケート調査を行いながら、ヒット商品を目指し加工品のPR販売を行った。
農産物の価格低下など、農業従事者にとって厳しい時代となる中、収入の安定や補てんを図るため、自家栽培した農産物を活用し農産加工品を手掛ける農業者グループが増加傾向にある。庄内総合支庁の昨年の調査では、管内で農産加工品を手掛ける農業者グループは120団体を超えている。農業で生計を立てていく上で、農産加工品づくりは大きなウエートを占めるようになった。
消費者ニーズを把握し、地域の特徴を生かした「売れる農産加工品づくり」を進めようと、昨年6月に15グループで庄内農産加工品フェア実行委員会を組織。県の助成を受け、参加グループごとに新商品の開発に取り組んできた。
11月には、検討会を企画し、「庄内食の都」親善大使の地元シェフや加工品販売に携わるスーパー関係者などをアドバイザーに、新商品のプレゼンや試食会を行った。
30、31日のフェアは、消費者ニーズを把握し、今後の商品づくりに生かしていくのが大きな目的。ふじしま店では、鶴岡・田川地域のグループのメンバーを中心に店頭でのPR販売を行った。
会場には自慢の自家製米で作っただんごやもち、庄内柿を使ったドリンクやジャム、漬物など数十種類の加工品がずらりと並び、中には「初恋アイス」などユニークなネーミングや、パッケージを工夫した加工品も。
買い物客は試食したり、生産者に商品の説明を受けながら品定め。それぞれの加工品の味や容量、価格やパッケージについてのアンケートにも答えていた。
柿ドリンクと柿ジャムなどを開発した産直あぐり(鶴岡市)では、「特にドリンクの開発に苦労した。柿はビタミンCやカロテンが多く含まれる。健康志向のニーズに合うと期待している」と話ていた。
ヒット商品を目指し、庄内の農業者グループが自家製の農産物加工品をPR販売した