2007年(平成19年) 1月7日(日)付紙面より
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酒田市飛鳥の飛鳥神社で5日、伝統の祭り「裸参り」が行われ、地元の子供らが冷水を浴びて参拝し五穀豊穣(ほうじょう)や無病息災を願った。
裸参りは、松例祭に参加する「松若勢(まつわかぜ)」と年男が、その前日に心身を清めるため川に入ったのが始まりと言われる。一時中断していたが、1977年に旧平田町の町おこしグループ「飛鳥の行事を楽しくする会」が復活させ、その後、氏子たちが中心になって続けている。
今年は小学3年生から51歳まで、子供9人と大人8人の計17人が参加。下帯と足袋だけの姿で午後6時半すぎ、本殿で祈祷を受けた後、「ワッショイ、ワッショイ」と近くの仁王堂の周囲を1周。堂前の「お清め場」で冷水を浴びた。
この日は雪もなく、穏やかな天候だったものの、水は氷のような冷たさ。桶から肩口に掛けられると、子供らは両手の拳を握り締め、「ウーッ」と歯を食いしばって我慢。真っ赤になった体で本殿を参拝し、再びお清め場で冷水を浴びることを3回繰り返した。詰め掛けた見物客たちは自らの祈りを重ね合わせるように、「ほれ、頑張れ」と声援を送っていた。
お清め場で冷水を浴びる子供たち