2007年(平成19年) 11月29日(木)付紙面より
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学区内に黒森歌舞伎が伝わる酒田市立黒森小学校(大泉則昭校長、児童64人)と、山五十川歌舞伎と戸沢花胡蝶(はなこちょう)歌舞伎が伝わる鶴岡市立山戸小学校(有路清一校長、児童53人)の歌舞伎交流会が27日、山戸小体育館で開かれ、児童たちは伝統芸能を互いに披露し合いながら交流を深めた。
黒森歌舞伎は江戸時代の享保年間(1716―35年)から受け継がれている農民芸能。地区の日枝神社境内で毎年2月15、17の両日に奉納上演されている。
一方、山五十川歌舞伎は300年ほど前の宝永年間(1704―10年)に、神楽に関連した村芝居の形で始まったとされる。毎年5月3日と11月23日に奉納上演される。花胡蝶歌舞伎は山五十川歌舞伎と同じぐらいの歴史があるとされ、お盆に先祖の霊を慰める「供養歌舞伎」とも呼ばれる。毎年8月16日に上演されている。
交流会は、黒森小が本年度から県の指定を受けている「山形ふるさと塾」事業の一環として、ふるさとに対する理解と愛着を深めようと、同じように伝統芸能を伝えようと取り組む山戸小に呼び掛けたもの。
この日は、山戸小6年児童13人と黒森小6年児童10人の合わせて23人が参加。はじめに黒森小児童が本番風景をスクリーン上映しながら黒森少年太鼓と唐(から)傘を持って演じる少年歌舞伎の「白波五人男」を披露。続いて、山戸小児童が化粧をし華やかな衣装を身にまとって義経千本桜「伏見稲荷鳥居前の場」を熱演した。児童たちは互いの伝統芸能に興味を持ち、それぞれの演技を見入っていた。
山戸小の丹治孝樹君(12)は「太鼓の音や一人一人のせりふの声が大きくてすごいと思った」と黒森小児童の少年歌舞伎について話していた。
(上)学区内に伝わる歌舞伎を披露する山戸小児童(下)黒森小児童が披露した黒森歌舞伎の少年歌舞伎
2007年(平成19年) 11月29日(木)付紙面より
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庄内南部地域の藤島町、羽黒町、櫛引町、三川町、朝日村、大山、温海町の7商工会の合併契約調印式が28日、鶴岡市のマリカ西館で行われた。7商工会は来年4月1日、「出羽商工会」としてスタートし、県内最大規模、最大エリアをもつ商工会が誕生する。
7商工会は今年5月、庄内南部商工会合併協議会を設置し、合併協定項目について協議を重ねてきた。合併の主な理由は、地域経済の低迷や小規模補助金縮減など環境変化への対処として、組織のあり方の見直しや財政・事業の改革を進め、会員事業所へのサービス向上や地域経済の発展を図るためとしている。
今月20日、各商工会は臨時総会を開き、合併の承認など関連2議案を可決。▽合併期日は来年4月1日▽各商工会が解散し新たな商工会を設立する「新設方式」▽名称は「出羽商工会」▽事務所は現藤島町商工会を本所、ほか6商工会を支所とする―といった内容に合意した。
この日の調印式には、各商工会長をはじめ関係者約40人が出席。立会人は富塚陽一鶴岡市長、阿部誠三川町長の2人が務めた。
合併協議会長の小野木覺藤島町商工会長が「商工会員に『あって良かった』と思われるような商工会づくりをしなければならない。地域の活力になるよう努力していきたい」とあいさつした。協議会からこれまでの合併協議の経過報告、契約書の説明が行われた後、7商工会長が契約調印を行った。
今後のスケジュールは、年内に新商工会の設立委員会を設置、定款や事業計画の作成と県への合併認可申請などの準備に入る。
庄内南部地域の7商工会が合併の契約調印を交わした