2007年(平成19年) 12月2日(日)付紙面より
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出羽三山神社の「松の勧進」が1日、鶴岡市街地で始まり、山伏たちが吹き鳴らすほら貝の音が城下町に師走の訪れを告げた。
大みそかから元日にかけて羽黒山頂で行われる「松例祭」へ向けた修行の一つ。祭りの主役・松聖(まつひじり)2人が小聖(こひじり)と呼ばれる山伏たちを従えて家々を回り、無病息災などのお札を配り浄財を集める。
今年の松聖は「位上(いじょう)」が星野文紘(山伏名・尚文)さん(61)、「先途(せんど)」が芳賀利治(同・光峰)さん(61)。一行はこの朝、山王日枝神社で祈とうした後、市街地へ出発。松聖は旧庄内藩酒井家を訪れて「城下」を勧進するあいさつをし、歴代藩主を祭る荘内神社などの拝所を巡った。小聖たちはほら貝の音を響かせながら各戸を訪問。通行人などが足を止め、山伏たちの姿に師走の訪れを感じていた。松の勧進は庄内一円で今月いっぱい続く。
ほら貝の音が響き渡り、師走の訪れを告げた
2007年(平成19年) 12月2日(日)付紙面より
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鶴岡市の2006年の枝豆の産出額が20億円の大台を突破して全国の市町村の中でトップになったことが、東北農政局山形農政事務所が30日に公表した県内農業産出額(市町村別推計)で分かった。特産のだだちゃ豆を誇る同市の枝豆生産が、名実ともに日本一に躍り出た。
産出額は、生産数量と出荷時の農家庭先販売価格(各種奨励補助金を含む)で算出される。同事務所によると、05年の同市の枝豆産出額は14億3000万円で、新潟市の19億円に次いで全国2位だった。06年産は価格上昇もあって鶴岡市の産出額が20億1000万円に伸び、初めて全国1位となった。
06年の枝豆の県全体の産出額は前年比7億円、28%増の32億円となり、都道府県別では千葉県(47億円)に次ぐ2位と前年の4位から順位を上げた。
また、06年産の品目別全国市町村順位で、酒田市のストック(花き)が産出額1億7000万円で3位(前年4位)、鶴岡市のコメが15億100万円で5位(前年4位)となった。
庄内地域の06年の農業産出額は644億6000万円で前年比0・6%の増。ウエートの高いコメは生産量の減少や米価低迷で3・7%減の366億7000万円となったが、枝豆を含む野菜が8・3%増の120億3000万円、豚が2・8%増の59億7000万円、花きが6・2%増の20億6000万円と伸びた。
県全体の06年農業産出額は果実や野菜の価格上昇などで前年比27億円、1・3%増の2152億円となり、3年ぶりに増加した。全国都道府県順位は前年の17位から16位にアップした。