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2007年(平成19年) 12月21日(金)付紙面より

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軟白ネギ収穫本格化 鶴岡

 一般の長ネギより白い部分が多い「軟白ネギ」の出荷が鶴岡市で本格化し、農家は収穫作業に追われている。

 軟白ネギは、露地物の長ネギと違ってハウスで栽培される。ある程度成長したところで黒いビニールのフィルムや布で覆い、光を遮断する。こうすることで「白根」と呼ばれる白い茎の比率が高くなる。白根部分は甘みが強く、辛みがないため薬味にも最適。サラダなど生食も可能で、火の通りが早いなどの特徴がある。鶴岡市内では農協の後押しもあり作付けも拡大、関東方面にも多く出荷されている。

 同市馬町の阿部孝子さん(66)は、今月10日ごろから出荷を開始した。ハウス内で伸びたネギの穂先部分を落としてからかまで刈り取る。収穫後は自宅で1本ずつ皮をむき、サイズごとに袋詰めしていく。

 阿部さんは「半日が収穫、残り半日は皮むき作業で休む間がない」と笑いながら作業に大忙し。「軟白ネギが出ると家では長ネギを食べなくなる。寒くなるほど甘くなる。さっと湯にくぐらせて酢みそをつけても、焼いてめんつゆをかけたり、サラダにしてもおいしい」と味の良さをPR。

 阿部さんは農協のほか市内の産直施設・しゃきっとにも出荷している。軟白ネギの収穫は来年3月ごろまで続く。

収穫した軟白ネギは1本ずつ皮をむいてから出荷
収穫した軟白ネギは1本ずつ皮をむいてから出荷


2007年(平成19年) 12月21日(金)付紙面より

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続小説松本十郎「北のはざま」 今年の真壁仁・野の文化賞

 山形市出身の農民詩人・真壁仁(1907―84年)の業績をたたえて設けられた「真壁仁・野の文化賞」の今年の受賞作品に、鶴岡市宝町の元中学校教諭、板垣昭一さん(77)の「続小説松本十郎『北のはざま』―札幌大判官時代の苦闘」(鶴岡書店刊)が選ばれた。同賞運営委員会(木村迪夫委員長)が19日に発表した。授賞式は来年1月20日、山形市の大手門パルズで行われる。

 板垣さんは鶴岡市生まれで、鶴岡田川地区で主に中学校の国語教師を務めた。小説「モミの木の仲間たち」「町内会長物語」などの著書があり、数多くの教育書を手がけた。昨年1月には、明治初めに北海道開拓事業に尽くした同市出身の松本十郎(1839―1916年)を主人公に、根室判官時代の活躍を描いた「北海道開拓の雄 松本十郎 北辰軸(ほくしんじく)」を刊行した。

 「北のはざま」は、その続編で、今年9月に発刊。根室での勤務が評価され、政府の北海道開拓使の全権を握る札幌本庁の大判官に就任した十郎が、アイヌ民族を守るため上司である長官の黒田清隆と対立し、正義を貫いて職を辞した生きざまを描いた。

 青山崇選考委員長は「北海道開拓を舞台に、アイヌ民族を守れば十郎を登用した黒田長官と対決し、従えばアイヌ民族を見殺す。『北のはざま』で苦闘、苦悩しつつ生き抜く人間・松本十郎の実像を描いた力作。選考委員全員が作品を高く評価した」と述べた。前作の「北辰軸」は昨年の選考対象作品となったが、選考委では続編を期待する声が強く、受賞が見送られていた。

 板垣さんは「差別される人々や弱者へ温かみある手を差し伸べ、強い正義感を持ち、北海道開拓使の大判官として果敢断行を貫いた、そうした松本十郎の人間味ある人物像にひかれ、史実を縦糸に人間性を横糸にして書き切った。受賞は、とても光栄であり、ありがたい」と喜びを語った。

 野の文化賞は今年で23回目。詩人、思想家、文化運動家として活躍した真壁仁を顕彰しようと関係者が1985年に創設し、県内在住者が執筆した優秀な出版物に贈っている。今回は、昨年10月から今年9月までの1年間に刊行された7作品を選考対象に審査した。

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2007年(平成19年) 12月21日(金)付紙面より

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均衡ある発展推進 旧3町地域「タウンセンター」整備へ 酒田市

 酒田市は、旧3町地域を対象にした「タウンセンター構想」を打ち出した。各地域に公共機能を集約した「タウンセンター」を整備し、ハード、ソフト両面でのまちづくりを進め、市全域の均衡ある発展を推進する拠点とするもの。八幡、松山両地域について、今定例市議会で可決された本年度一般会計の債務負担行為補正で設計、調査などの経費を盛り込み、年度内にも着手する。

 タウンセンター構想は、市が本年度事業として、老朽化した八幡中央公民館(1969年4月建設)の建て替えを検討する中で浮上してきた。

 八幡地域の構想は、八幡総合支所(1964年建設、81年増築)を解体して「八幡タウンセンター」を建設し、その中に総合支所、八幡中央公民館(ホール、研修室など)、図書館、観音寺公民館、保健センターの各機能を集約する。また、現在の保健センター(80年建設)には、新たに開始する学童保育や商工会などの入居を検討する。現在の八幡中央公民館は解体し、跡地には駐車場や憩いの広場などを整備する方針。

 今月6―9日には八幡地域の4カ所で住民説明会を開き、構想を説明した。今後、実施設計に入り、来年夏には総合支所を中央公民館に移転して解体、タウンセンターの建設に着手し、09年末ごろまでに完成。移転後に中央公民館を解体し、2010年夏ごろまでに完了するというスケジュールになっている。

 一方、松山地域の構想は、老朽化と少子化で定員割れが課題となっているひばり保育園、朝日園、みどり園の3保育園の統合案を契機とするもの。老朽化している松山総合支所(1972年建設)を解体して定員120人規模の統合保育園を整備。旧酒田信用金庫松山支店を土地ごと購入し増築の上、総合支所が入る。松山農村環境改善センターと総合支所の一体的な活用のため、その間にあるシルバー人材センターを解体して跡地に駐車場を整備し、同センターは同農村環境改善センターなどに入ることを検討するもの。年明け早々にも住民説明会を開く。

 17日に可決された本年度一般会計補正では、両事業が来年度にまたがることから、八幡中央公民館の新築に関する840万円などを減額するともに、来年度までの債務負担行為として八幡タウンセンターの設計に2000万円、松山総合支所整備の調査に400万円を追加した。

 平田地域については、すでに「ひらたタウンセンター」があるが、来年度にも、増築などを含め、より効率的で活力に満ちた公共機能の在り方を検討していく方針。

 市企画調整課では、「ハードの整備だけでなく、ソフトを含めまちづくりの一環として進めていきたい構想。住民の意見をよく聞いて進めていきたい」としている。



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