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荘内日報ニュース


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2007年(平成19年) 12月28日(金)付紙面より

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ようやく岩ノリ摘み 海水温高く地物不調 庄内浜

 冬の日本海の味覚「岩ノリ」の摘み採りが庄内浜の磯場で行われている。近年は12月に入っても海水温が高いため収穫量が減っているが、地元漁業者は「一度雪が降れば岩にくっつき始めるのでは」と話している。

 正月の雑煮や寒ダラ汁に欠かせない岩ノリは、日本海の荒波にもまれる波打ち際の磯場に付着する。庄内地方では雪が舞うことから「雪ノリ」とも呼ばれ、例年では12月から2月末までが収穫期。

 27日午前中は青空が広がる穏やかな天候となり、鶴岡市宮沢の磯場では地元漁業者2人が摘み採り作業を行った。

 近くに住む相馬誠一さん(65)は「海水温が高いためか天然の岩にノリがほとんど付かない。人工の平らな足場は波をかぶるのでノリが付きやすいが、岩に付いた方がおいしいような気がする。雪が降ればまた海の状況も変わるのでは」と話し、波打ち際に付着した岩ノリを手際よくむしり取っていた。        

平らな足場にびっしりと付着した岩ノリを摘み採った
平らな足場にびっしりと付着した岩ノリを摘み採った


2007年(平成19年) 12月28日(金)付紙面より

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黒川能 パリへ 下座「紅葉狩」を上演 想像の芸術祭県内から初参加

 鶴岡市黒川地区に伝わる国指定重要無形民俗文化財の黒川能が来年3月、フランス・パリで開かれる「想像の芸術祭」で公演することが決まった。下座が能「紅葉狩(もみじがり)」を上演する。500年以上にわたり農民の手ではぐくまれた伝統芸能がパリ市民の前で披露される。

 想像の芸術祭は、公益文化団体の「世界文化会館」主催。フランス国民に世界各国の伝統芸能や音楽を紹介し、他国の文化や生活を伝える目的で、1997年から開催されている。これまで日本からは能の観世栄夫や観世暁夫、狂言の和泉元秀などが出演している。

 黒川能が公演するのは来年3月11日から4月18日までの日程で開催される第12芸術祭。日本からは黒川能と尺八のくらはしよしおさんが出演する。県内では黒川能が初の参加。このほか韓国や中国などのアジア諸国、アフリカ、南米などから12体・個人が出演する。

 黒川能出演のきっかけは、今年6月8―10日にかけて鶴岡市を会場に開かれた「無形文化遺産の保護とコミュニティの事例研究ワークショップ」(ユネスコ・アジア文化センター主催)で、伝統芸能の保護や活性化に成功したとして優良6団体の1つに選ばれた黒川能の蝋燭能実行委員会が事例発表し、同市黒川の春日神社で黒川能の実演も行われた。

 その際、優良事例コンテストの審査委員長を務めていた世界文化会館の職員が、実際に黒川能を鑑賞して感銘を受け後日、「想像の芸術祭」への出演を依頼してきたという。今月12日世界文化会館側から正式な芸術祭参加の招へい状が黒川能保存会の難波玉記会長の元へ届いた。

 芸術祭には下座から高校生3人を含む25人が出演する。往復旅費や滞在費は国際交流基金からの助成を受けるほか、鶴岡市からも補助金を受けることが12月市定例会で決まった。主催者側から「恐い感じのするインパクトがあるものを」という要望を受け、般若の面を着けた能役者が鬼女紅葉を演じる「紅葉狩」を演目に選んだ。3月12、13、14の3日連続で毎日1回の計3回公演する。

 下座の上野由部座長は「フランスでの公演は初めて。何度もあることではないので、役者一同気持ちが高まっている。中抜きがないように気を引き締めたい」と話した。

フランス・パリで黒川能下座の「紅葉狩」が上演される
フランス・パリで黒川能下座の「紅葉狩」が上演される


2007年(平成19年) 12月28日(金)付紙面より

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アピールや連携提言 公益大後援会 学生確保などで意見交換

 東北公益文科大後援会(新田嘉一会長)の意見交換会が26日、酒田市の同大学公益ホールで開かれ、会員や地元各界の関係者らが、全国の高校生に同大学の存在をアピールする方法や大学の充実策などについて、さまざまな角度から提言した。

 少子化の中で志願者が伸び悩み定員割れの傾向が続いていることから、外部からの意見を直接聞こうと開かれた。理事長の日野雅夫副知事や小松隆二学長ら大学側と、後援会関係者ら、合わせて約100人が参加した。

 はじめに酒田東高校の佐藤里美校長が講話し、「公益大は高い就職率など実績を残している割に、それがあまり知られていない。もっと広報を。慶應大との連携をもっと強めて」と提言した。

 参加者の提言で前東北芸術工科大学長の小沢明さんは「法人と教学(教育・研究に携わる教職員)が車の両輪としてお互いに理解し合うこと、高校生が自分の将来をリアリティーをもってイメージできるような大学の見せ方を工夫すること、入学した学生にどんな『付加価値』を付けて卒業させるか教育のプロに徹することが重要」とした。

 後援会長で平田牧場会長の新田嘉一さんは「この大学は地域を活性化したいと誘致した。地域の経済を発展させるため、もっと中国やロシアとの接点を求めるべき」、総持寺副貫首で善寳寺住職の斉藤信義さんは「日本の経済をどう強くするか、世界との情報格差をどう改善していくか、世界から見てどうだという視点を大切に」、致道博物館常務の酒井天美さんは「人間は促成栽培されないので、人格や志をきちっと学ぶ大学であってほしい。庄内の素晴らしい自然と大学の理念がもっと浸透すれば必ず学生は来る。積極的なアピールを」などと提言した。

 そのほか、「慶應大への転入や、大学間の編入の枠を広げては」「商品を買ってもらう客はという発想で、『公益』を真剣に考える人はどういう人かを突き詰めて考えるべき」「入学者数にこだわって大学の質を落とすべきでない。人を育てることに重点を」「情報戦略推進本部をつくっては」といった意見が出された。

 日野理事長は締めのあいさつで、「大学は充実期に入った。慶應大との関係を強くしたいが、それには慶應側からも一目置かれる大学にしていかないといけない」と大学充実への意欲を語った。

評議員に安田氏

 東北公益文科大の理事会が26日、同大学で開かれ、評議員の選任で、山形大学農学部長から同大学理事に就任した中島勇喜氏に代わり、新農学部長の安田弘法氏を選任した。
          

公益大の学生増などについて活発に意見が出された
公益大の学生増などについて活発に意見が出された



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