2007年(平成19年) 12月7日(金)付紙面より
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遊佐町直世の箕輪採捕場で、サケの「<冬葉(とば)」づくりがピークを迎え、干し場にはサケがカーテンのようにつるされ、本格的な冬の訪れを告げている。
冬葉は、水揚げしたサケの頭や内臓を取り除き一晩塩漬けにした後、4、5日ほど寒風にさらし熟成させたもの。主に酒のつまみにされるが、切り身にすると、ご飯のおかずにも合う。
同採捕場では毎年、サケの水揚げに合わせ、卵を取り除いた雌を使って冬葉づくりが行われている。同採捕場を管理・運営する箕輪鮭漁業協同組合(富樫和雄組合長、組合員9人)は「寒風にさらせばさらすほどうまみが凝縮されてくる。年々、われわれの技術も向上しており、今年もおいしいものができた」と話している。冬葉は1匹1500円。
干し場につるされたサケが本格的な冬の訪れを告げる
2007年(平成19年) 12月7日(金)付紙面より
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公益教育研修会が5日、酒田市の浜田小学校で開かれ、模擬授業の見学や実践事例の発表、小松隆二東北公益文科大学長の講話を通して公益教育の取り組み方などを研究した。
「公益のふるさと」にふさわしい人材の育成を目指し、県庄内総合支庁が2001年度から、公益教育研究会(会長・齋藤辰典浜田小校長)との共催で開催している。
この日は庄内地方の教員ら教育関係者や浜田学区の住民ら約50人が参加。はじめに「話・輪・和でつなぐ浜田のまち」を主題に、浜田小の高橋千尋教諭が5年生を対象に行った道徳の模擬授業を見学した。
ランチルームで開会行事を行った後、同市の広野小と浜田小、遊佐町の吹浦小の教諭らが「公益の学校づくり」をテーマに実践例を発表した。「感謝の心をバトンタッチする」ことなどをキーワードに公益教育を進めていることや、「地域が好きで自慢できる子供を育てることと、公益の心をはぐくむことは同じ」との考えから地域行事に積極的にかかわっていること、「ひとりはみんなのために」を目標に奉仕活動などを継続していることなどを説明した。
庄内教育事務所の大塚等主任指導主事は「発表を聞き、なるほどと思った。庄内人がDNAとして持っている公益の心を、全県に発信していきたい」と講評。地元の参加者は「地域の役割の大切さを、今さらながら認識できた」と話した。最後に小松学長が講話。「公益のふるさとづくりは、より良いまちづくりでもある」などと提言した。
公益教育の実践例発表に地域住民らが耳を傾けた