2007年(平成19年) 3月14日(水)付紙面より
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全農庄内本部が募集していた、絵本作家・土田義晴さん(鶴岡市出身、東京都在住)の人気キャラクター・くまくんを模した強化プラスチック(FRP)製の人形の愛称が「くう太」に決まった。同本部のマスコットとして庄内米PRを「担当」する。
同本部では、2006年産米から米袋(べいたい)を一新し、いずれも土田さんがデザインしたクマ(はえぬき)、サル(ササニシキ)、ウサギ(ひとめぼれ)、キツネ(コシヒカリ)を採用した。これに合わせ、販売促進キャンペーンなどの会場に設置し話題づくりを図ろうと、土田さんに人形制作を依頼した。
土田さんのデザインを基に、マロー造形(本社・庄内町)がFRPで製作した。土田さんと母校の朝暘一小(鶴岡市)の児童が絵の具で色塗りし昨年11月に完成。高さ102センチで、架空の「米の王国」の王子という設定となっている。
人形により親しみを持ってもらおうと、今年1月31日まで同本部ホームページや公募サイト、機関紙などで愛称を募集したところ、全国各地から1631点が寄せられた。今月1日に開かれた選考委員会で、土田さん、菅原伝一本部長ら5人が審査した結果、3人から応募があった「くう太」に決まった。「『モッケーノ』など方言を使ったものが多くあったが、全国で使用するという点を考えた。やさしい雰囲気やイメージ、呼びやすさを考慮した」(同本部米穀部)という。
同本部によると、「くう太」は今後、近隣で行われるキャンペーンなどに「同行」するほか、同本部ビル1階で来訪者を出迎えるという。
くまくん人形の愛称が「くう太」に決まった
2007年(平成19年) 3月14日(水)付紙面より
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鶴岡の伝統工芸の竹塗りの技術をガラス製品に応用した「竹塗りグラス」が製品化され、28日から販売を開始する。グラスの表面に漆で竹の節を描いたデザインなど3種類。伝統工芸など地域の優れた資源を活用した新たな工芸品に期待が寄せられている。
「竹塗りグラス」は、木製品に漆を塗って竹で仕上げたように見せる鶴岡の代表的な竹塗り工芸の技術をガラス製品に応用しようと、鶴岡市の庄内地域産業振興センター(理事長・富塚陽一鶴岡市長)を中心に、2004年度から取り組んできた。竹塗りは市卓越技能者
の鈴木勇さん(大西町)と佐藤良一さん(加茂)、グラスデザインはデザイナーの佐藤元さん(はんどれい)、グラス製造は松ケ岡ガラス工業が担当した。
グラスに漆を密着させる技術が最も難しく、県工業技術センター庄内試験場で定着試験を繰り返し、商品化にこぎつけた。従来の漆製品と同様にお湯で洗ってもはがれない技術を確立したという。
出来上がった竹塗りグラスは、表面に竹の節を付けた「竹塗り」と節を付けない「竹」、新たな試みとして藍色の単色とした「メダカ」の3種類。それぞれ丸型と角型があり、どちらも高さ約8センチ、直径約7・5センチ。
販売を前に12日、漆職人の鈴木さんと佐藤さん、産振センター職員が鶴岡市役所を訪れ、富塚市長に完成を報告。産振センターでは「伝統を生かした鶴岡を代表する工芸品としてPRしたい」と話した。
「竹塗りグラス」は鶴岡産業会館の「物産大店でがんす」で28日から販売する。価格はいずれも税別で竹塗り1万円、竹6500円、メダカ5000円。
また、販売に合わせてマリカ東館の市ネットコミセン交流広場では28日から4月8日まで、竹塗りグラスと竹塗り製品を展示する。
問い合わせは産振センター=電0235(23)2200=へ。
節つき(手前)など、伝統技術を生かして商品化した「竹塗りグラス」