2007年(平成19年) 3月6日(火)付紙面より
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鶴岡市小国地区に伝わる「小国八幡宮弓射神事(ゆみいれじんじ)」(市指定無形民俗文化財)が4日、旧小国小学校グラウンドの特設矢場で行われ、地区民が古式ゆかしい伝統行事に見入った。
小国弓の儀式は、400年以上も前から同地区に伝わる小正月行事で、旧暦の正月17日に行われてきた。五穀豊じょうを祈り、厄除けを祈願するもので、競射とは違い、矢を射る作法が重んじられてきた。
明治時代の末期までは地区の青年たちの手によって受け継がれてきたが、途中で途絶えた。1956年に結成された保存会の熱意で2年後の58年に30数年ぶりに復活。現在は3年に1度の3月第1日曜に奉納されている。
この日は、風がまったくない穏やかな天候となり、屋外の特設会場は暖冬の影響で積雪もなかった。射手たちは弓を射るため左上半身のかみしもを脱ぎ、祖先から伝わる作法、動作に従い、27メートルほど離れた36センチの的をめがけ矢を放った。見事、的に命中すると采振役(さいふりやく)が「当た?りっ」と唱え、会場からは歓声と拍手がわいていた。
集中力を極限まで高め、的をめがけ矢を放つ射手
2007年(平成19年) 3月6日(火)付紙面より
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障害者福祉施設などで作られた製品を常設で展示販売する「障がい者の庄内まごころ手作りショップ『こしゃたな屋』」が、三川町の県庄内総合支庁購買部に設置され、5日から営業を始めた。今後、登録した庄内地域の21施設が4施設ごとに1カ月交代で製品を展示販売していく。
入所や通所、小規模作業所など授産施設で作っている製品は、各施設が主催するバザーや市町で開く福祉まつりなどで販売しているが、単発イベントが多く、普及啓発や販売促進が課題となっている。
こうした中、同支庁福祉課では常設で展示販売できるショップを支庁内の購買部に設置。施設製品への理解を深め、販路拡大や授産活動の支援につなげていく。ショップ名は庄内弁でつくるという意味の「こしゃた」を入れた。
ショップに登録しているのは鶴岡高等養護学校、鶴岡養護学校と庄内地域の19施設の計21施設。4施設が1カ月交代で購買部の一角に設置された販売コーナーに製品約30点ずつを出品する。第1弾となる3月は鶴岡市のいなほ作業所、慈丘園、鶴岡高等養護学校、たくせい(酒田市)の4施設が出品した。
オープンの5日は、同支庁健康福祉環境部の佐藤俊悦部長が愛光園(鶴岡市)が制作した「こしゃたな屋」の木製看板をコーナーに備え付け、開設を祝った。
各施設からは玄米ダンベル(500円)や茶碗(ちゃわん)などの陶器(100―250円)、蜜(みつ)ろうを塗ったケヤキ製の花台(500―1000円)など合わせて約120点が出品。購買部を訪れた支庁職員や来庁者は、施設担当者などから製品の特徴などを聞きながら買い求めていた。同支庁福祉課は「来庁した際にはぜひ足を運んで購入してください」と話していた。
「こしゃたな屋」の営業時間は購買部が開いている平日(12月29日―1月3日を除く)午前8時半―午後5時15分。問い合わせは同支庁福祉課=電0235(66)5458=へ。
庄内総合支庁購買部に常設された授産製品販売ショップ「こしゃたな屋」