2008年(平成20年) 9月18日(木)付紙面より
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庄内の旅館・ホテルの「女将(おかみ)」による「やまがた庄内たび宿おかみの会」の発会式が17日、東京第一ホテル鶴岡で開かれた。庄内地域も対象エリアに来年開催されるJRの大型観光キャンペーン「新潟デスティネーションキャンペーン(DC)」を機に、女将たちが手をつなぎ、庄内への一層の誘客や新潟DC成功に向け活動していく。
藤沢周平ブームなどで観光客の「旅」のニーズが多様化していることを受け、これまでは個別に活動してきた温泉地や酒田、鶴岡市内の旅館・ホテルの女将たちが、地元庄内についてより深く学ぶとともに、「おもてなしの心」で一層の観光振興を図ろうというもの。「食」をテーマに地元とJR6社が来年10月から12月に繰り広げる新潟DC、来月から12月までのプレDCの成功に向け、その一翼を担うことも期待されている。
「庄内地方の『たび宿』が全国に誇れる地域の宝に」と呼び掛け、湯野浜、あつみ、由良、湯田川の4温泉、酒田、鶴岡両旅館業組合でそれぞれ賛同者を募り、43人の女将が集まった。
発会式では世話人会代表のあつみ温泉「つたや長兵衛」の斎藤篤子さんが「庄内の豊かな自然、歴史文化などたくさんの資源、宝を伝えきれていない部分もある。より有意義で地域のため業界のためになる会にしましょう」とあいさつ。斎藤亮一県庄内総合支庁長の祝辞の後、会の名称の説明、会員の紹介などを行った。今後の取り組みについて▽新潟DC事業への協力、参加▽庄内観光コンベンション協会など広域観光関係団体との連携▽会員相互のネットワーク構築と親ぼく―などを確認した。
終了後、県庄内新潟DC推進協議会と共催で記念講演会が行われ、荒木由季子副知事が「観光交流と地域経済」と題して講演。荒木副知事は最近の本県への観光客数などを解説。「バブルがはじけた後、観光客数は伸び悩んでいる」とした上で、東北6県の宿泊者数比較、外国人旅行者宿泊者数などを説明し、「その人が求めるもの、サービスがあれば満足できる。価格は別にしてお得感がある。そこを常に意識することが大切では」と述べた。
庄内の観光振興に向け「やまがた庄内たび宿おかみの会」が発会した