2008年(平成20年) 2月10日(日)付紙面より
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酒田市の「こどもお菓子づくり教室」が9日、市総合文化センターで開かれ、バレンタインデー用のチョコ菓子づくりに挑戦した。
市教委の主催で2年前から開いている。今年はバレンタインデーが近いこともあって、チョコレートを使った「マシュマロ&コーンフレークちょこ」「チョコレートケーキ」と、フルーツにヨーグルトをかけたお菓子の計3種類を作った。
1年生から6年生までの小学生21人が市内全域から参加。父母ら10人も協力した。講師の鐙谷貴子さんの指導で、はじめに「マシュマロ&コーンフレークちょこ」にチャレンジ。電子レンジで溶かしたチョコレートをボウルに入れ、マシュマロとコーンフレークを加えてからめ、それをはしで一口サイズにまとめて完成させた。
続いてチョコレートケーキづくり。ボウルで卵を泡立て、それに溶かしたチョコレート、小麦粉とベーキングパウダー、砂糖、ふんわりさせるためのサラダ油を入れて混ぜ合わせ、型に入れて170度のオーブンで約20分焼いた。
はしを上手に使って、コーンフレークちょこをたくさん作り上げた三浦綾華さん(8)=亀城小2年=は、「(お菓子づくりは)とても楽しい。チョコはパパにあげる」と笑顔で話していた。
酒田市内の子供たちがバレンタインデー用のチョコ菓子づくりに挑んだ
2008年(平成20年) 2月10日(日)付紙面より
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鶴岡市大山地区で9日、蔵出しの寒仕込みが味わえる「大山新酒・酒蔵まつり」が開かれ、大勢の日本酒ファンがスタンプラリーで酒蔵を巡り、各蔵元の酒を飲み比べたり、季節料理を味わいながらの新酒パーティーを楽しんだ。
まつりは、新酒仕込みの最盛期に合わせ、「酒どころ大山」をPRし、地域の活性化につなげようと大山商工会や酒蔵などが実行委員会を組織して1996年から開催。今回はJR東日本がツアーを企画して「きらきらうえつ」がまつりに合わせて羽前大山駅に臨時停車するなど、県内外で人気が高まっている。
この日は午前10時から酒蔵を巡るスタンプラリーがスタート。大勢の人たちが代表銘柄「出羽ノ雪」の渡會本店、「白梅」の羽根田酒造、「栄光冨士」の冨士酒造、「大山」の加藤嘉八郎酒造の4蔵元など8カ所を巡った。
各蔵元の出入り口では、新酒を求める人たちで長蛇の列ができた。訪れた人たちは各蔵元の自慢の酒やしぼりたての新酒を味わった。中には、何杯も酌を求める人もおり、心ゆくまで“うまい酒”を堪能していた。
蔵元自慢の酒やしぼりたての新酒を味わった
2008年(平成20年) 2月10日(日)付紙面より
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もっと「森の時間」を楽しみましょう 平 智
山形県のような積雪寒冷地に暮らしている私たちにとって春の訪れは本当に待ち遠しいものです。
庄内地方の名物でもある地吹雪の季節をなんとかやり過ごすことができれば、まもなく、あらゆるところで生命のエネルギーが噴出する、あの素晴らしい季節が間違いなくやってきます。
待ちわびた春はとても素晴らしいものです。木々の芽がふくらみ始めるころの森では、雪解け水の音も聞こえるようになります。冬の間に山々はたくさんの水を蓄えて、私たちに少しずつプレゼントしてくれます。
まもなく新緑のシーズンの始まりです。雪のせいでちょっとご無沙汰していた、あのまぶしいばかりの緑のシャワーが降りそそぐ空間が再び私たちのものになるのです。
夏には「こもれびを楽しむ会」でも結成して森に出かけましょう。なにも山頂まで登る必要はありません。すぐ近くにある雑木林で十分です。こもれびのエネルギーをからだ全体で感じることができれば、ただそれだけでいいのです。
目の前にある木や、頭の上にあって愛しいこもれびの空間を与えてくれる木々。そんな木々たちの名前を知っていればなおいいですが、別に分からなくても、森の優しい木々たちは決して怒り出したりはしません。私たちはただそこにいるだけで、心の底から癒やされるのです。
つかの間の秋は足ばやに通り過ぎていきます。その見事な、紅(黄)葉という名の、季節限定の装いをしっかりと見届けるのは意外に難しいものです。年によっては森の方がへそを曲げて、あんまり熱心におしゃれしないこともあります。
しかし、まもなく訪れる厳しい季節を恐れることもなく、森は落ち葉のじゅうたんを敷きつめて私たちを迎えてくれます。
庄内には森がたんとあります。野生の動物もうんといる、多種多様な植物が息づく豊かな森が。
森に流れる時間…日々の生活に追われる私たちのまわりに流れる時間とは違う…そんな時間が森には流れているのです。
もっと「森の時間」を楽しみましょう。もしかすると、私たちのからだの奥深いところにまだ流れ続けているかもしれない「森の時間」を。私たちの先祖はその昔、森で暮らしていたのですから。
「森の時間」をもっともっと楽しむため、ヒントになるような連載をスタートしたいと思います。たとえば、
・私たちの身のまわりにある森の文化
・森歩きの楽しみ方
・森に暮らす生きものの知恵や工夫
・森をフィールドにしたおもしろい研究
などを話題にして。
写真は酒田市在住の自然写真家、斎藤政広さんが担当してくださいます。
月1回の連載予定です。どうぞお楽しみに。 春よ、来い!
(山形大学農学部教授、専門は園芸学および人間・植物関係学)
芽吹き始めたブナの森―金峯山から=2004年4月18日、自然写真家・斎藤政広撮影