2008年(平成20年) 2月20日(水)付紙面より
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鶴岡市の大泉剣道スポーツ少年団(代表・小池十四三大泉剣友会長)が、全日本剣道連盟の「少年剣道教育奨励賞」を受賞した。長年、剣道指導に尽力し、学校教育や地域社会の向上に貢献した団体に贈られるもので、関係者は「子供たちの頑張りに加え、地域と学校の強い結びつきが実を結んだ」と喜びの声を上げている。
同スポ少は1975年7月に結団。「耐える心、感謝する心、思いやる心をもつ団員に育てる」をスローガンに、週3回の練習で技を磨いている。現在は大泉小学校児童に加え、田川、朝三、朝六の各小学校や鶴岡一中、鶴岡四中の生徒合わせて約20人で構成する。
少年剣道教育奨励賞は、各都道府県剣道連盟などから推薦を受けた団体から毎年選ばれる。県内では本年度、大泉剣道スポ少と山形市や寒河江市など内陸のスポ少合わせて4団体が選ばれた。大泉剣道スポ少は今回が初の受賞で、今年1月に山形市で開かれた県剣道連盟の新年祝賀会席上で伝達式が行われた。
受賞について小池代表は「大変名誉な賞をいただいた。地域や学校の応援を受けながら親が子へ伝え、長く続いてきたクラブ。多くの方々にお礼を言いたい」、大泉小の今野一郎校長は「指導者の熱心さには頭が下がる思い。子供たちに剣道を通して礼儀や強い心も教えてくれている」とそれぞれ話した。
同スポ少は来月26―28日、第30回全国スポ少剣道交流大会(静岡県武道館)に県代表として初出場するほか、同29、30の両日には第49回全国選抜少年剣道練成大会(茨城県武道館)に7年連続で出場する。主将の小林素直さん(大泉小6年)は「県代表として恥ずかしくない試合をしたい。まずは初戦を突破し、勢いをつけて上位入賞を狙う」と意欲を語った。
少年剣道教育奨励賞を受賞した大泉剣道スポ少のメンバーたち
2008年(平成20年) 2月20日(水)付紙面より
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県民芸術祭実行委員会(藤澤孚会長)は18日、第45回県民芸術祭の審査結果を発表した。最高賞の大賞には、鶴岡市の劇団麦の会(山崎誠助代表)の創立60周年記念公演「山河遥かなり」が選ばれた。麦の会の大賞受賞は、1995年度の第33回に続いて2度目。庄内からはほかに、優秀賞と奨励賞で各1件の受賞が決まった。
麦の会の記念公演は昨年11月16―18日に同市文化会館で行われた。戊辰戦争で家族を失った庄内藩士一家を通し、女性たちの力強さを描いた作品で、山崎代表の作、演出。審査では「庄内藩の一藩士の家庭を舞台に、留守を守る女性たちの悲しみと希望を描いた大作であり、ひたむきに戦争に立ち向かいながら新しい時代に歩んでいく人間像を、人間性豊かに描いた山崎誠助氏の渾身(こんしん)の作品」と評価された。
麦の会は1947年、鶴岡放送劇団、同放送児童劇団として創設。64年に現在の名称となり、郷土の風土や生活、歴史にこだわった演劇を発表し続け、高い評価を受けている。
山崎代表は「劇団創立60年の節目に大賞を受賞することができ、とてもうれしい。庄内に生まれ、育ち、庄内の土になる人間として、ふるさとの人々の真心と愛の探求を目標に作品を書き続けてきた。私は今95歳だが、気持ちとしては100歳まで、同じように戯曲を書いていきたい」と県民芸術祭大賞受賞の喜びとさらなる創作への意欲を語った。
昨年9月1日から今年1月末まで開催された本年度の県民芸術祭には143事業が参加。審査の結果、大賞のほかには、準大賞1件、優秀賞に鶴岡市の創作人形あとりえ淑(櫻井淑代表)の作品展など6件、奨励賞に庄内町芸術文化協会(高山花子代表)の第2回庄内町芸術祭舞踊発表会など3件が決まった。表彰式は3月23日に山形市の県民会館で行われる。
県民芸術祭の大賞に決まった劇団麦の会の公演「山河遥かなり」