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2008年(平成20年) 3月27日(木)付紙面より

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先端技術を体験学習 高校生サイエンスキャンプ

 高校生が先進的な科学技術を体験学習する「スプリング・サイエンスキャンプ」が25日から2泊3日の日程で、鶴岡市の慶應義塾大先端生命科学研究所バイオラボ棟で開かれている。全国から集まった高校生たちがメタボローム解析実験など最先端の生命科学技術を体験している。

 同キャンプは科学技術振興機構が主催し、科学技術に対する関心を高める機会にと毎年、春休み期間に全国の高校生を対象に実施。今年は全国の大学や公的研究機関、民間企業の20研究施設を会場に行われている。

 慶應義塾大先端生命科学研究所では昨年初めて行われ、今回は県内をはじめ首都圏や愛媛、香川の両県などから計16人が参加。初日の25日は、実験器具の取り扱いや、遺伝子を扱う時の基礎となるDNA増幅実験、メタボローム解析装置を使った大腸菌の代謝物質測定などに取り組んだ。白衣を身に付けた高校生たちはピペットという器具を使い、微量の大腸菌DNAと酸素を混ぜ合わせる実験などを真剣な表情で取り組んでいた。
         

先進的な科学実験を体験する高校生たち
先進的な科学実験を体験する高校生たち


2008年(平成20年) 3月27日(木)付紙面より

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日本海岸貿易促進国際フォーラム 3カ国合同の機関設置提言

 日本、中国、ロシアによる日本海沿岸貿易促進国際フォーラムが25日、酒田市の東北公益文科大公益ホールで開かれた。講演やパネル討議を通して日本海沿岸地域の現状や貿易促進に向けた課題の解決策などを議論。情報を共有する3カ国合同の機関設置などが提言された。

 国際臨海開発研究センターと国土交通省東北地方整備局が、東方水上シルクロード貿易促進協議会と共催した。関係者約200人が参加。同整備局の岡田光彦副局長が開催の趣旨を説明したうえで、「酒田港を中心にした地域の発展を、可能な限り支援していく」とあいさつした。

 齋藤弘県知事が、ロシアに日本の自動車メーカーが相次いで進出していることを挙げ「沿岸地域と山形の物流を考える、いいチャンス」、同協議会の新田嘉一会長が「北東アジア地域も、交易が活発に行われているバルト海のような経済圏の確立が可能と確信している」と祝辞を述べた。

 続いて同センターの坂克人研究主幹が事例発表。昨年、酒田港―釜山(韓国)―ボストチヌイ(ロシア)―ハルビン(中国)の「綏芬河(すいふんが)ルート」で行ったコンテナの輸送試験の結果、貨物(コンバイン)は無傷で到着したもののコストは大連経由ルートの2―3倍かかり、主にロシア国内での通関トラブルや代理店の問題などで輸送期間は2カ月余りもかかったことなどを報告し、「貨物の到着が遅れた原因の半分は初めての手配によるもの。次からは1カ月ほどになるのでは」との見通しを示した。

 続いて中国・黒竜江省商務庁の康翰卿副庁長と、ロシア沿海州のベルクート社のヴィクトル・ポカティロフ副社長が基調講演。康副庁長は、東方水上シルクロードと綏芬河ルートをさらに確実なものにするため、日中ロの3カ国で情報のプラットホームをつくり、貨物の輸送動向情報を共有することなどを提案した。

 ポカティロフ副社長は、ロシア政府が輸送インフラの整備遅れを認識していて、沿海州に近代的な関税ターミナルの建設に着手したことなどを説明。綏芬河ルートでの試験輸送が2か月もかかったことについては「ロシア側にしっかりしたパートナーがいなかったため」と指摘した。

 その後、同協議会の加藤俊一事務局長、日本港湾協会港湾政策研究所の堀川洋所長、康副庁長、ポカティフ副社長が「日本海沿岸貿易の促進に向けて」をテーマにパネル討議。河北新報社山形総局の鈴木素雄総局長が進行役を務めた。
 その中で綏芬河ルートの課題解決策を、ポカティフ副社長は「情報を共有して、お互いが深く信頼しあえるようにすること」、康副庁長は「3カ国が協力し、適切な代理店を立ち上げるべき」とアドバイス。

 酒田港の将来について加藤事務局長は「他港と差別化を図るため、一点集中主義でいくべき。それは黒竜江省との貿易と思う」と指摘。堀川所長は「日本海は荒れる海。例えば、秋田港が使えないときは酒田港に入るといった考えもひとつ」などと話した。
          
          

康副庁長(中央)らがパネル討議を繰り広げた
康副庁長(中央)らがパネル討議を繰り広げた



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