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2008年(平成20年) 3月28日(金)付紙面より

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農水大臣賞祝う コメ加工した「はえぬき麺」

 本年度の優良ふるさと食品中央コンクール(財団法人食品産業センター主催)で、最高賞の農林水産大臣賞を県内で初受賞した庄内たがわ農協の「はえぬき麺」の受賞祝賀会が26日、鶴岡市のグランドエル・サンで開かれた。

 同コンクールは、地域で生産される農林水産物の加工利用などに積極的に取り組んでいる優良事例を表彰。新技術開発、新製品開発など4部門あり、はえぬき麺は国産農林産品利用部門で大臣賞に輝いた。

 はえぬき麺は、「コメで作った麺」をテーマに開発し、新しいコメの食べ方を提案。昨年7月に販売を開始した。庄内産はえぬき一等米の米粉7割、北海道産ジャガイモのでんぷん3割で作られ、「シルクのような滑らかなのど越し」と「もっちりとした歯ごたえ」を併せ持つ新食感の麺。米消費拡大のモデルケースになり得るとして高く評価された。

 祝賀会には関係者約80人が出席。同農協の黒井徳夫組合長は「受賞を機に、ほかの加工品も含め、米の消費拡大につながる取り組みを強めたい」などとあいさつした。県庄内総合支庁の高橋節支庁長が「庄内の豊かな食材を新しい食品づくりに結びつけるスタートとなった」、富塚陽一鶴岡市長は「今後も庄内伝統の知識集約型農業を頑張って続けてほしい」と祝辞を述べた。

「はえぬき麺」の農水大臣賞受賞を祝った
「はえぬき麺」の農水大臣賞受賞を祝った


2008年(平成20年) 3月28日(金)付紙面より

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幕末の「傘福」今に 小野家(酒田)復元し展示

 昨年春に、酒田市中町二丁目の旧家・小野太右衛門さん(70)宅から見つかった台車付き傘福の修復が終わり、小野家のひな人形と共に展示されている。小野さんは「何とか『酒田雛(ひな)街道』の開催期間に間に合った。貴重なものと聞いている。できるだけ多くの人に見てもらいたい」と話している。

 小野家の傘福は、和傘2本と台車、下げ物約40本(約150個)、傘の縁に付ける飾り布、台車の周りに巻く家紋入りの飾り幕などが、木箱に入った状態で蔵から発見された。4個の木製車輪が付いた台車の中央に心棒を立て、そこに大小の傘を2段で設置、それぞれの傘に下げ物を飾っていたとみられる。

 飾り幕には「明治八歳(年)初春」の文字があり、布の時代考証などから、市文化財保護審議委員で古美術に詳しい工藤幸治さん(同市若浜町)は「幕末ごろに作られた」と分析。台車に載った傘福は珍しく、「山王祭り(現酒田まつり)の山車のミニチュアのようだ」とみている。

 小野さんは、工藤さんの勧めもあって修復を決^kめ、工藤さんの紹介で亀ケ崎在住の傘福愛好者2人に、傷んだ下げ物の繕いや新たな下げ物の制作を依頼。心棒と大小の傘も見つかったものを見本に作り直した。

 小野さん宅にこのほど、全員が集まり飾り付け作業。下げ物は「猿っこ」や香袋といった定番のほかに、元禄年間(1688―1703年)から続く荒物屋という関係から商売繁盛を願うものが数多くあり、打ち出の小づち、サンゴ、蔵の鍵、杯、鳥の羽で作った蓑(みの)などを下げた。6割ほどは主に明治時代の布を使って繕い直したものという。

 また、西陣織とみられる2枚の飾り布をそれぞれの傘に巻き、小野家の家紋「三つ柏」などが染め抜かれた飾り幕と引き綱を台車に取り付けて完成させた。

 工藤さんは「当時の布を集めるのが大変だった。ほかの旧家にも協力をお願いした」とし、苦労して修復した傘福について「バランスがよく、美しい。昔は山王祭りのときに飾っていたのでは」と話した。

 小野さんは「今年は無理かと思っていたが、工藤さんや手伝ってくれた傘福愛好者の方々のおかげで、開催中の『酒田雛街道』に間に合った。感謝している」とし、できるだけ多くの人に見てもらうため、雛街道が終わった後の「4月10日ごろまでは展示しておく予定。ぜひおいでいただきたい」と話している。
     

修復された台車付き傘福を見上げる小野太右衛門さん(右)と夫人のよし子さん
修復された台車付き傘福を見上げる小野太右衛門さん(右)と夫人のよし子さん



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